自分のモチベーションくらい自分で保て、ばかものよ

ドラマ『アンナチュラル』の中で、感じ悪い法医解剖医・中堂系が「自分の仕事のモチベーションくらい自分で保て」と言っていた。
その他の言動は横に置いて、その言葉には全面的に賛同する。
この台詞は、脚本家の方が書かれたのだろうが、もしかするとDeNA南場智子さんやイー・ウーマン佐々木かをりさんなどの影響を受けているのではないかと思った。
自分が覚えている限りで、上記の二人、どちらも女性経営者だが、が中堂と同様のことを発言されていた。
名前と「モチベーション」で検索すれば、お二人がどのようにモチベーションを批判されているかわかるだろう。
あるいは相原孝夫さんの本に『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』というのもある。
いずれにせよ、モチベーション云々を持ち出す社員がいたら、こいつ無能じゃないか?と疑って見るようになった。

最近の傾向として、コーチングの名の下に上司が部下のモチベーションまで世話してあげなければいけないような風潮があるように感じる。
はあ?
というのが正直な感想である。
他人から与えられるモチベーションなんて、長続きしない。
そんなモチベーションで仕事しても、大した成果は出せない。
夏目漱石風に言えば、内発的なモチベーションじゃないと意味が無いのである。
上司は、パワハラなどをせず、部下が働きやすい環境を提供するぐらいでいいのではないか。
あとは、部下が勝手に学べよ。
いつまで経っても受け身の学生気分から抜け出せない仕事人が多すぎるのだ。
甘えるな。
知ったこっちゃない。
会社や上司を利用して、勝手に育て。
そもそも大学時代に、大学の施設や教員を利用して、自分自身で学ぶという姿勢を身につけておかなければならないのだ。
アクティブ・ラーニングをやらされる、という愚の骨頂。

自分の限界もある。
43歳にもなると自分のメンタルや身体を初め、家族の問題など、仕事以外にも様々な困難を抱える。
だから、部下の育成などにリソースを裂くことはできんのだよ。
この点、独身の百合さん(ドラマ『逃げる恥だが役に立つ』)の方が役割として適切だ。
家庭持ちのリソースの限界は、仕事において考慮されない。
人事がそうなのは仕方ない。
であれば、こちらで勝手にリソースを割り振るだけだ。
自分としては、部下に充てるリソースは無い。
自分の背中を見るか、あるいは反面教師にするか、どっちでもいいから勝手に育ってくれ。
モチベーションも自分で保てよ。
それが本音である。
ごめんね。