インフルエンザ重症化情報の公表について

鹿児島大学医歯学総合研究科の小児科教授である河野嘉文先生が、2020年1月7日付け南日本新聞の「あんしん救急箱」にインフルエンザワクチンについてのコラムを書かれている。
結論を強引に一文にまとめると、インフルエンザワクチンを接種した方がよいと小児科医の感覚として思うのだが、保護者はそう思わない人が多い、だが予防接種を受けるかどうかは「子ども自身が決めているのではない」という点で小児科医として保護者の意向をすんなり受け入れるわけにもいかず、その見解の相違は情報の質の差になるのではないか、重症化した患者さんの正確な情報を匿名化したうえで提供してもいいのではないか、ということになる。
なるほど、インフルエンザが重症化した患者さんの情報を、たとえばワクチン接種しているかどうかの数値も含めて公表されれば、保護者は事実に基づき違った判断をするかもしれない。
正直、親としてインフルエンザワクチンには微妙な感覚を持っていて、接種したのにインフルエンザに罹患した家族などを見ると、今年は接種しなくてもいいかなと考えたりもする。
また、河野先生も書かれているように「玉石混淆のネット情報」に迷うことが多い。
そこで重要なのは、正確で数値化された情報だ。
ちなみに、今シーズンは子どもも含めて家族全員ワクチン接種した。
修学旅行があったりするから。

また、重症化した患者さん情報の公表より先に、このコラム「あんしん救急箱」は現場を知る医者の先生方のバランスのよい記事がいつも載っているので南日本新聞アーカイブしてぜひ公表してもらいたい。
そういう役割が新聞社にはあると思うけどね。