非人情で介入せよ〜『最難関のリーダーシップ』をインストールする

ハイフェッツ他『最難関のリーダーシップ』を読んだよ。
自分の仕事に機能しそうだ。
Kindle版で読んだ。
ハイライトを多数付けたので、読み返す。
読み返すことで、自分にインストールして、使える知識にする。
ビジネス書はそのパターンでやっている。

適応課題

「適応課題」という概念が重要。
簡単に言えば、答えのない問題という感じか。
最近は公務員のような仕事でも適応課題が多くなっている。
定型業務が減っている。
そういう仕事を技術的に解決しようとしてもうまくいかない。
個人として、組織として適応する必要がある。
変化して、学ぶ必要がある。
自分は、本書から、そうした適応課題に対する対応をわざと技術的課題として扱うことで、組織的な問題を停滞させることもできるのではないか、というサボタージュ戦術を学んだ。著者たちが意図したことではないだろうが。
これは一種の「悪の仕事術」である。
その戦術をとることで「エレファント」を大きくしないで済ませることができる。エレファントというのは、

組織やコミュニティにおいて、メンバーの誰もが気づいていながら、公然と議論されない困難な問題。5377

である。
本書は、こうした用語集が付いているのが助かる。
さて、そのエレファントにエサをやって大きくしてしまうと、組織にとってリスクが大きい。
そこで自分の立場としてできるのは、エレファントの指摘もそうだが、サボタージュの戦術で、エレファントを停滞させて太らせないことも重要だ。
この辺りは自分で考えたことである。
本書は、真っ当なやり方がほとんどである。

実験的マインドセットと非人情

また、実験的マインドセットが重要になる。
失敗を恐れないこと。
やってみなはれ精神のようなもの。
行動しながら学ぶ。
あるいは、失敗から学ぶ。
学習する組織理論とも親和性が高そうだ。
また、「バルコニーに上がって」観察することも重要だ。
バルコニーに上がる比喩で思いついたのは、〝非人情〟の視点との類似性だ。
非人情は、夏目漱石の『草枕』の概念。
対象から心理的距離をとることで、対象への過度な感情移入を回避して観察できるような姿勢である。

アダプティブ・リーダーシップ

そんな中で、今の自分は、困難な仕事を抱えている。
アダプティブ・リーダーシップが必要だ。

アダプティブ・リーダーシップとは、難題に取り組み、成功するように人々をまとめあげ動かしていくことである。456

それ。
でも、正直、今日はめんどくさくなっている。
その難題の先に、輝かしい未来が見えないんだよね。
今の仕事は、居心地がよくない。その不均衡を生き抜かなければならないのだ、と本書は言う。
まあ、やり過ごすぐらいに力を抜いていいのではないか。

介入

さらに「介入」という概念も学んだ。
コンフォートゾーンを抜け出して介入する。
「それは自分の仕事ではない」という姿勢では介入はできない。
介入は上の立場に対しても実行される。
そうやって組織と仕事を動かすのだ。
実験的なマインドセットで介入し、結果は気にしない。
仮に失敗に終わったら、そこから学んで、次の介入に活かすこと。
その繰り返しをフラットに実行すればいい。
仕事は、あなたの作品ではないのだ。

とりあえずはここで一旦、投稿しよう。
読み返しはまだ途中だ。
くり返し読むことで、こうやってブログにすることで、自分にインストールしていくのだ。

最難関のリーダーシップ――変革をやり遂げる意志とスキル

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