子どもが高校生になったら読ませたい山崎元『学校では教えてくれない お金の授業』

読みました。Twitterもフォローして、各連載記事を読み、ほとんどの著作を読んでいる私にとっては『お金の授業』は復習のようなものでした。
しかし、子どもが高校生になったら「教科書」として与えたい本です。お金についての考え方の基本にして間違いないと思います。そして、具体的な運用については同じく山崎元さんの『全面改訂 超簡単お金の運用術』を読むといいでしょう。

山崎さんも言うように、本当は学校教育でお金については教えるべきだと思います。他にセックスについても。それなのに、文部科学省や大臣、政治家は、柔道やヒップホップ、親学などと頓珍漢な教育行政しかできません。行政に期待できないのであれば、親が自分の子どもに教えるしかありませんね。

読みながら付箋をたくさん付けました。「授業」ですがノートは取っていません。付箋箇所を読み返してレバレッジメモを書いてもいいのですが、野暮な気もします。要するに一冊読めばいいだけです。山崎さんも、後書きで「気分」と「考え方」が伝わるのが本書の目的と書かれています。私などは山崎さんの著作のほとんどを読んでいるので、読むだけで知識や気分や考え方がどんどん吸収される感覚です。

レバレッジメモ

一応、付箋をつけた箇所を下記に抜書きしてみます。正確な引用ではなく、私のコメントも入っていますので、詳細は本書を当ってください。

現在に近い時点の(つまり目先の!)利益の方を過大評価してしまう、という傾向双曲割引非合理的な行動→行動経済学
メンタル・アカウンティング 
心の会計

リボルビング払いをするような恋人とは、今後の付き合いを考えなおすべき

手取り収入の25%程度を着実に貯蓄・運用し、残りのお金で生活すると基本的に老後の生活はそれほど心配は要らない
要するに生活レベルをコントロールすることが重要ってことですね。見栄は張らない。贅沢は控える。「エルメスを着た豚よりも、ユニクロを着たカモシカ

  • 自分が真剣に考えたことでも間違っている可能性がある
  • 不十分な情報しか得られないなかで、それでも決断しなければならない状況にいかに立ち向かうか

こうした「人生の練習」にギャンブルは向いている。しかし、ギャンブルは依存症に注意。ただし、これはネットでもアルコールでもセックスでも同様。さて、それでも個人的にはパチンコは頭を使わない質の低いギャンブルのような気がします。
ギャンブルじゃない個別株式投資を自分の小遣いでやるのが、山崎さんが言う「人生の練習」にはよい気がしました。たとえば大学生であっても、ネット証券で小遣い半分くらいの金額でも単元株未満で投資可能ですよね。
独身学生であれば「恋愛」でもいいですよね。

  • [株価(元利合計)]=[元本]×POWER(1+[年率利回り],[年数])

72の法則

山崎さんが、賃貸派の側に立つことが多いのは、一般に売り出される不動産の価格が高すぎるから。
ローンを伴う不動産購入借り手が死亡した場合に備えて生命保険がセットされている。つまり、夫が死ねば妻は住宅が自分のモノになる!という魅力的なオプションがある。

お金の運用→知的な刺激とやりがい「楽しいゲーム」である
ある程度の生活防衛資金があれば、生命保険が不要であり、健康保険に入っていれば医療保険も不要。

  • 損失可能性=[期待リターン]−[リスク]×2

持ち株を「売る」場合

  1. 現金が必要な時
  2. その銘柄を買った理由が無くなった時
  3. その銘柄のリスクが過大になった時(通常は部分売却)
  4. 素晴らしく期待リターンの高い他の銘柄が見つかった時

アベノミクス政策の効果が十分に出てきた場合、次に注目しておくべきは「長期金利
2%をうかがうくらいで政策に変化?

学校では教えてくれないお金の授業

学校では教えてくれないお金の授業