村上世彰さんは、あの村上ファンドの人である。
西原理恵子さんが、村上さんに投資について教わるという本になっている。
対談形式の本、読みやすい、途中、西原さんのマンガも挿入される。
たしかに簡単なので、投資とはどういうものか、理解する助けになりそうだ。
具体的なアドバイスは、少ない。
村上さんは、日経225をおすすめ、その具体的な理由は不明。
なぜTOPIXではないのか、気になった。
村上さんは、子どもの時に親から100万円もらって、それで投資を始めたらしい。
投資エリート教育である。
西原さんも、本書の中で自分の息子、長男?にお金を渡して投資教育を始めている。
そうすることで、世の中のニュースなどに自然と興味が出てくるらしい、長男はCNNなんかを見るようになったと。
いいかもしれない。
たとえば、カブドットコム証券でもSBI証券でもいいから、口座を分ける機能があったらしい。
子ども専用口座だ。
特典とか要らない。
その口座に、ある程度の金額を入れて、運用は子どもに任せる、という形で投資教育ができたらいい。
教育費と思えば、損してもいいぐらいの金額で。
今は、ワンコインでも投資できるから、そんなに大きな金額は必要無いのだ。
本書を読むと、村上ファンドが主張していたことは、すべて正しかったと思える。
そのタイミングで関西電力の社長などが不適切な金銭を原発関係者から受け取っていたニュースが流れた。
テレビ局もいまだに古い慣習で仕事をしている。
村上ファンド、そしてホリエモンが、日本経済を変えるチャンスだったのに、検察がそれを潰した。
まあ、いいや。
村上さんは、自分の裁判を子どもに見せたらしい。
それは、西原さんも言っているが、すばらしい教育だと思う。
ギャンブルは、投資ではなく娯楽だ。
それは期待値の違いで説明できる。
株式投資は期待値が1を超えるので、ギャンブルではない。
ギャンブルは、手数料を取られてゼロサムゲーム以下なのだ。
宝くじは、競馬やパチンコよりひどい。
7割以上が取られてしまう。
なので、宝くじは娯楽なのだ。
宝くじを買って、当選番号が出るまでの間、色々妄想して楽しむという娯楽のための費用なのであって、投資ではない。
それを理解して宝くじを買っていればそれでいい。
「買わないという選択肢はないやろう。」という説得力ゼロのコピーを見ながら思った。
競馬について、山崎元さんも同じようなことを言っていた。
投資ではなく、娯楽として楽しむものなのだ。
村上さんは、もう十分な資産を持っているので、今はそれを寄付などで社会に還元することを実践しているらしい。
それは、西原さんのパートナーである高須克弥院長も同じだ。
そして、寄付は実は寄付する側のハッピーも高めるようなのだ。
自分もそのレベルになりたいね。
あと、他人にお金を貸す際の考え方も参考になった。
自分は、他人から借金を無心されることが無いのであれだが、いざという時のために、本書の心得を参考に、Google Keepにメモを残した。
後で使う可能性がある情報は、Google Keepに入れておかないとね。
たとえば、本書では、100万円借りてきたらその10分の1の10万円を貸すのではなく、あげなさい、とあった。
それは高須院長の考え方らしい。
借りる側も、1人で済ませるんじゃなくて、あと9人に頼んで回る努力を惜しんではいかんだろうと。
それはいいと思った。
自分の場合、原則は、他人に、仮に親であってもお金は貸さないと決めている。
その他、細かいルールを設定してGoogle Keepに残したが、それをブログに書いてオープンにすると、借りる側はそれを前提にするので、公表はしない。
投資やお金の基本について、色んな論点をカジュアルに学べるので、よい本だと思った。
実際に投資を始めるのであれば、山崎元さん、水瀬ケンイチさん、竹川美奈子さんなどの本をちゃんと読んだ方がいいよね。
生涯投資家vs生涯漫画家 世界で一番カンタンな投資とお金の話
- 作者: 村上世彰,西原理恵子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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