セネカ『人生の短さについて 他2篇』を読んだ。
セネカは自分に合っている。
読んですぐにわかる。
マルクス・アウレリウスもそうだが、ストア派とは相性がいい。
Kindle版なので簡単にハイライトできる。
そこからいくつかをEvernoteに抜き出している。
これからそれらの言葉を反復して使用して自分の武器とするためだ。
そこから、さらにいくつかを抜き出して、自分のコメントを付してみよう。
暇
真の閑暇は、過去の哲人に学び、英知を求める生活の中にある。577
ヒマの過ごし方*1が書いてある。
読書して、考える生活と言い換えていいだろう。
社交的ではない自分にとっては、特に退職後の生活において、セネカは指針となりそうだ。
今、並行して『これからのエリック・ホッファーのために』という本を読んでいるので、在野研究者というあり方は一つのロールモデルになると思っている。
もちろん、今も英知を求める生活を意識する。
マッチョ
しかし、セネカは追放されたりとなかなか厳しい人生を送っている。
たえざる不幸は、ひとつの恩恵を与えてくれます。ーーたえず苦しめ続けることによって、ついにはその人を頑強な存在にしてくれるのです。999
マッチョな思考だ。
孫正義さんの言葉を思い出した↓
高次元の批判は成果を高め、低次元の批判は忍耐力を高めてくれる。
— 孫正義 (@masason) August 19, 2010
RT @shige17 何も調べもせず、批判してないつもりで無意味な保守側にいる人に懇切丁寧に対応。みんなすごいと思ってますよ。
運命に対する準備
運命というものは、不意討ちをくらえば、過酷なものとなりますが、いつも警戒していれば、容易にしのげるものなのです。1062
来たるべき戦闘に備えた準備→ナポレオンのアクションプラン(ドラッカー)に通じる。
徹底した準備が人事異動に対しても効果的だ。
「私は、人事を信用したことなど、一度もありません」
違った、
わたしは、運命を信用したことなど、一度もありません。
追放
追放とは、ようするに、住む場所が変わることです。1090
この言葉もおもしろい。
いわゆる価値の転換だ。
追放は、学問をする時間になる。
逮捕されて読書をした佐藤勝さん、堀江貴文さん、村木厚子さんなどを思い出す。
精神と時の部屋(ドラゴンボール)みたいなものだ。
次のようなセネカの言葉もある。
精神こそが、われわれを豊かにしてくれるのです。精神は、追放の地にも、荒れ果てた原野にもついてきてくれます。1392
逮捕、拘束されていても、読書はできる。
思考することはできる。
自分の精神や心は拘束することはできない。
ハンニバル・レクター博士の記憶の宮殿も思い出す。
そこでは、自由だ。
身体的な自由を奪われても、精神的な自由は残っている。
シリアルポップ
最後に私とセネカの親和性。
だから、われわれは、なにごとも軽く見るようにし、心を楽にして、ものごとに耐えるべきなのである。2596
シリアルポップに見よう、深刻にならないようにしよう、といった意思を感じる。
深刻になっても、問題は解決しないのだから。
セネカは、精神衛生上いいね。
- 作者: セネカ,中澤務
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/03/09
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