プロセスの肯定

「すべてはプロセスである」という人生哲学を阿佐田哲也から学んだ見城徹さん(『たった一人の熱狂』1185)。

何をやっていても無駄な時間などない。過ごした時間は必ず先に活きてくる。当面、無駄な時間に思えても、自堕落な時間を貪っても、必ず意味を持ってくる。起こっていることは常に正しいのだ。1197

ニーチェ的な現状肯定哲学を感じる。
別の場所では

今起きていることは全てプロセスだ。プロセスの中で生じた暫定的な結果によって、人生が全て決まるわけではない。最後の勝負は、死ぬ時にあなたがどう思うかだ。1773

とある
一時的な失敗も、気にせずに失望を十分に味わって、再び立ち上がればいいのだ。
以上の箇所が、ちょうど『ティール組織』と接続した。

人生を発見の行程だと考えれば、人生で出遭う挫折や失敗、さまざまな障害に潔く対処できる。「この世の中に失敗などは存在しない。ただ自分自身や世界の奥底にある本当の姿に近づくための経験にすぎない」という精神的な悟りへの入口をつかむことができる。1335

このプロセスの肯定といった哲学は、幸福論でもある。
こういった思考を身につけると幸福の範囲が広がる。
手塚富雄さんの『いきいきと生きよ』を読んでいても、ゲーテも仕事そのものの過程を楽しんだ、ということが書いてあった。

われわれが旅行をするのは、着くためではなくて、旅行をするためである。

そして、セネカにも接続した↓

すべての時間を自分のためだけに使う人、毎日を人生最後の日のように生きる人は、明日を待ち望むことも、明日を恐れることもない。『人生の短さについて 他2編』312

そうやってプロセスに集中することができたら、無心になれる。
無心は最近のキーワードだ。
フラットにも接続するね。
フロー状態と言ってもいい。
プロセスに集中して、結果を気にしないことだ。

日曜日の夕方は明るいうちからアルコールを飲み始める。
軽く酔っ払うと無心になれそうな気がするんだ。
こうやってブログを書いたり、読書したりする。
軽く酔った状態では、意外と頭は冴えて読書ははかどる。
微妙なバランスだけれどね。
とりあえず明日からのくそったれな一週間は忘れて、ホールデン・コールフィールドの場当たり的な行動に集中できる。
プロセスに集中するんだ。

たった一人の熱狂 (幻冬舎文庫)

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ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現

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人生の短さについて 他2篇 (古典新訳文庫)

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