吉田豪『サブカル・スーパースター鬱伝』を読んだよ〜なんかもう自分にぴったり過ぎて怖い本

「サブカルは40歳超えると鬱になる」というのが本書のテーゼ。これがもう39歳で色々な予兆と日々戦っている自分にぴったり過ぎて怖い本でした。
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photo by Michell Zappa

吉田豪さんが、サブカル系のスターの人たちにインタビューするという形式ですが、一番、切実だったのは菊地成孔さんだった気がします。不安神経症の事例が読んでいて不安になりました。神経症はイニシエーションという発言で当たり前のことのように語られていました。自分も通過すべきなのか。

一方、リリー・フランキーさんの「中年の思春期」や「鬱は大人のたしなみ」といった名言は救いになりました。自分を思うにテレビが結構「救い」になっているなあと。具体的には『進撃の巨人』や『ベイビーステップ』といったアニメやドラマでは『BORDER』や『最後から二番目の恋』など。もちろんこれから始まるワールドカップサッカーや錦織圭に期待したいテニスなどのテレビ放送も。
ゲームも自分の不安を紛らしてくれるけれど、ゲームはゲーム自体に中毒性があって副作用がある気がします。

また、単に運動不足なんじゃないか、という身も蓋もない説も有力です。仕事帰りに遠回りして帰るとか、家の中でも歩くという方法があるかもしれません。本多静六さんも夜歩くことを推奨されています。川勝正幸さんが「村上春樹スタイル」と言っていて、それは確かに自分も昔から村上春樹さんのマラソンやって朝型の規則正しい生活は精神衛生的に良いのだろうと考えていました。それに大して吉田豪さんが「それはそれで敗北感」と言っていて、その感覚もよくわかります。サブカルのメンタリティですよね。
自分も高校生までは体育系だったんですけど。大学浪人してサブカルにどっぷり。

みうらじゅんさんは、たくさん寝た方がいいと発言。水木しげるさんの名言「手塚治虫さんは徹夜ばかりしていて早死してしまった」とも言っていて、それも真理のような気がします。

ウィリアム・バロウズは、40歳でドラッグを止めて長生きしましたし、ブッシュ息子は40歳でアル中から脱出して大統領になりました。40歳前後は転換点であることが多いみたいです。
そういう39歳の自分は、レディオヘッドのパラノイド・アンドロイドやフィッター・ハッピアーが再びぐっとくるのです。隣人の音が気になるのも予兆だと思います。この辺をうまくやり過ごす必要があるみたいです。夏目漱石が小説を書き始めたのも40歳前だったと記憶しています。こういうブログを書くことが精神衛生上の機能を果たしているかもしれません。Twitterにつぶやくことも。
しかし、同じ40歳を意識した本では、以前読んでブログにも書いた松浦弥太郎さんの本の方が健康的かもしれませんね。
松浦弥太郎『40歳のためのこれから術』を読んだよ - シリアルポップな日々

サブカル・スーパースター鬱伝

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