ロバート・A・ハインライン『夏への扉』を読んだよ

Kindle版があるので読んだ。本当にKindleは読書が進みます。
ロバート・A・ハインライン夏への扉』、SF小説の古典的名作として知っていました。しかし、読むのは初めて。1970年から2000年へのある種の時間旅行はしかし、現実にはさほど変化が無い気がします。あるかな?ゲーム機、携帯電話、インターネットぐらいでしょうか。そして、風邪は無くなっていません。筋肉痛も痛みのメカニズムが解明されていない。万能細胞ではしゃぐのもいいですが、こういう地味な研究にもちゃんと予算をつけて欲しいですよね→厚生労働省

文化女中器*1って、2014年の現代ではルンバとして一部実用化されていますね。「動力が切れるころになると、自動的に所定の置場へ出かけていって、動力をチャージする」という点はまさしくルンバ。しかし、『夏への扉』ではすでに永久動力が実用化されているようです。これは原子力かな。ドラえもんも確か原子力がエネルギー源だった気がします。今はタブーなのかな?ガンダム00ではGNドライブとして永久動力は実用化されています。
「横になってブックスキャナーで文字を追っているうちに」というのは、KindleしかもPaperwhiteっぽい。新聞が「ここに触れるごとに、ページはいくらでもめくれるのだった」とあるのはKindleと同じ。
保険業合法ギャンブルという記載があって、にやりとしました。ここにもマスターキートンが。ロイズも出てきます。本筋とはあまり関係の無い話題です。

実際に読んでみると勝手に想像していた感じと違います。いつもメールと電話のみでやりとりしていた取引相手に実際会ってみるとやはり勝手に想像していた見た目と確実に違います。名作も他人のレビューで勝手に読んだ気分にならずに実際読んでみないとわかりませんね。
最初の25%ほどはSFというより、シリコンバレーベンチャー企業の愛憎劇みたいです。
語り口も軽妙で、もっと重厚で退屈な小説家と勝手に想像していました。

「そのころはすでに、彼女のバストの寸法が、ぼくの判断力に甚大な影響を及ぼしていた」という記述、いいですね。男の子です。女性の魅力、というかエロさは男の判断力に影響を与えるのは間違いありません。あ、全体的にエロ要素はほぼ皆無ですので、誤解しないでください。

タイムトラベルの話は辻褄をどう合わせるか、というポイントがありますが、私はあまりそこに関心が無いというのがあります。なるほど、そういうことかという結末でした。読了感はすっきり。
これって映画にはなっていないのかなと。

夏への扉

夏への扉

*1:この訳語わざとかなあ、なんだか下ネタ風ですが、、、