夏目漱石の草枕は語り手の画工がヒロインの那美をはじめ自分自身も含めて全て「画」として眺めていきます。その方法が非人情で、私は精神衛生の方法としてそれを解釈、実践してきました。おすすめです。
ちなみにピアニストのグレン・グールドも晩年『草枕』を愛読していたらしいです。コンサートを止めたグールドは草枕の何に惹かれたんでしょうか?
ともあれ『草枕』をメンタルヘルスの実用書として読むのは文学研究としては邪道のようでした。やはり1990年代でも、作者の意図に寄り添う読みが本流みたいでした。
しかし、研究者ではない私は自由に草枕を読みます。
- 作者: 夏目漱石
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1990/04/16
- メディア: 文庫
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