詩篇アマータイムで蛾を叩き殺してから二度寝 (実際は殺していない) 眠ったような眠れていないようなまどろみの中で 「いかに無様な余生を静かにやり過ごすかというテーマ」 自分は1999年7月以降を「余生」と認識したが、フラットであり「無様」といった価値判断は入らなかった しかし、結婚もしたし、子どもも三人 詩人にはならず、42歳の今もサラリーマンを続けている 階下がうるさい ボールをつく音 トイレにもアマータイムを持ち込む 「もうそれしかない」 不眠と寝る 肌を重ねることでわかる何か 妻の帰りを待つ23時 ビターレモン9%でも酔えない 3番目はおかあさんと泣きながら、泣き疲れて寝た 2番目は我慢して涙をこらえながら寝た 1番目は明日は5時に起きると言って寝た そして自分は遅い時間に飲み始めて、翌朝は寝不足に陥る そこに詩的美学は何も無い ただ必要 必要だから飲んでいる 飲むと缶で手が濡れるから、アマータイムは手にしない 近くは 眼鏡をとって目を近づけた方がはっきりと見えるように これ老眼? 万年筆で書いた文字の線、色の濃淡がよく見えて美しい ハイボールの作用でかなり眠たい 明日 いやとっくに日付は変わっている 今日もワンオペだ その緊張感は悪くない 何でも来やがれと腹を括って構えるとすがすがしい気持ちになる 子ども三人は何も考えていなかったな 妻は三姉妹なので想定内だったかも 自分は自分の気持ちいいに従った 妻に意向を尋ねながら、コンドームを使ったり、使わなかったり コンドームを使っても避妊に失敗する確率は意外と高いが、具体的になぜ失敗するのか、疑問に思っている いったいどんな使い方をして失敗するのか? については、わからないことが多い 何度も死にたい 何度も死ねば気が済むんじゃないか 1度だけの死だから死ねずに困っている ちなみに蛾はキオビエダシャクという名
- 作者: 松本圭二
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