4-hours writingの難しさ

 ここ数年、4-hours writingを実践している。これは、レイモンド・チャンドラーの手紙について書かれた村上春樹の文章から着想を得た文章を書く方法である。たしか『ロング・グッドバイ』のあとがきだったかと思う。方法といっても簡単なもの。

  1. 1日4時間とにかく書く
  2. 書く以外のことはしない

というルールだ。
 作家として文章を書いて食べていくには、これくらいしないと駄目だろうと思う。しかし、ルールはシンプルだが4-hours writingを実践するのは難しい。
akizukidの4-hours writing | Moleskinerie
 

時間の確保が難しい

 まず、4-hours writingの時間の確保が難しい。フルタイムの仕事をもっていて、妻子がいる身で1日4時間書くためだけの時間を確保するのは困難だ。4-hours writingを始めてしばらくは時間を記録していたが、あまりの時間の少なさに愕然として止めてしまった。
 8時間勤務、通勤が往復1時間、昼休み1時間、残業1時間、朝の準備1時間、夕食1時間、風呂など1時間、睡眠6時間、これで20時間。あと4時間を全て4-hours writingに費やせばいい。しかし、これでは『SPEC』も見られない、ツイッターもできない。残業が多い日はどうする? 睡眠を削るか? ラブの時間は? 草食動物みたいに数秒で終わらせるのはツマラナイ。などなど。
 週末に多めの時間を確保することも一つのやり方としてあるかな?

書く以外のことをしないのが難しい

 書く以外のことをしない、というのも難しい。確か村上春樹によれば、何も書くことが思いつかずにぼんやりするのは許されていたと思う。しかし、テレビを見るとか、本を読むとか積極的な行動をしてはいけない、ということだった。もちろんツイッターも駄目である。自宅では子どもに邪魔されるだろう。子どもを寝かしつけようとして一緒に寝落ちしてしまうこともあるだろう。
 

文章を書いて生活するには

 私のざっくりした計算では、文章を書いて生活するには、売れる文章を月に最低24,000字書く必要がある。1日800字、原稿用紙で2枚程度ということだ。これを4時間で書けばいい。てっとり早いのは、800字書いてその文章をブログにアップすることだと思う。

  • ありとあらゆる隙間時間も活用して1日4時間確保して、最低800字の文章を書いてブログにアップするのを毎日続ける

 それが当面の方法かと思う。
 ちなみにこの文章は約1,000字である。

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ロング・グッドバイ

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