ようやく読みました「投資戦略の発想法2008」、うん、これを基本にすればいいと思いました。
大量の付箋が貼られました。レバレッジメモは諦めて付箋を貼ったんです。
以下、付箋の箇所を打ち込んだレバレッジメモです。例によって()内は私のコメントです。
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(木村剛氏は、日本について悲観的な見方が強いと感じる)
- 金融庁批判
- 重箱の隅をつつく検査官の指摘、経営判断に横槍を入れる無神経な対応、牛刀を以って鶏を割くような事大主義、情報管理を説きながらマスコミにリークする分別のなさ、、、、、(言いたい放題です、公務員なんでそんなもんでしょうか)
- コムスン事件
- 厚生労働省は、民間企業を二階に上げておいて梯子を外した
- 日本の「識者」
(某日曜日の朝にコメンテーターとして出演していて暴言を放ったSさんのような人ですね)
(この辺りの気炎は、まあ読み物として、以下がためになる箇所になります)
- 日本の金銭教育や投資教育はあまりにも貧弱です
(私は自分の子どもには積極的にマネー教育をしようと思います、というか私の読書などで勝手に学んでくれるといいですね)
- 保有資産の現在価値は?
- 背負っている負債の総額は?
- 資産から負債を差し引いた純資産は?
- プルーニング(pruning)で管理口座を絞り込む
章まとめ
- ゆっくりと着実にお金持ちに
- 現状の管理ができないと投資リスク管理はできない
- 保有資産を一覧化し、根拠となる証書をしっかり保管
- 管理できるよう数を減らす
- まずは借金返済
- 月に1回バランスシートをチェック
- 安眠できない金融商品には手を出さない
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- まずは生活防衛資金を貯める
- 2年間の余裕資金
- ラチェット効果
章まとめ
- 支出は意思でコントロールできる
- 節約は誰でもできる高利回りの金融商品
- おおざっぱな家計簿で家計支出を一定の金額に安定させる
- 毎月の支出に関する相場観
- 投資以前に「生活防衛資金」を早く貯蓄する
- 給料からの天引きを利用する
- 借金は複利を敵に回すことになる
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- 今の仕事で一流になることが、一流の個人投資家への近道
- マネー誌は百害あって一利なし
- 常に120%の力を現在の仕事に注ぎ込むだけ
章まとめ
- 最重要投資は自己投資
- ポートフォリオは仕事からの収入に依存→仕事の収入を増やすこと
- 株の短期売買で財を成したければ株を本業にすること
- 資産運用は副業にすぎない
- 超一流の個人投資家は仕事のみで財産形成する
- 仕事で超一流になれば超一流の個人投資家になれる
- 仕事に120%の力を注ぎ込むべき
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- ざっっくり子ども一人当たり成人するまでに、1500万円〜3000万円かかる
- まずは生活防衛資金を、不安であれば3年分確保する
- 年金に頼らない老後資金を目標にする
- 公的年金はボーナスとしてとらえておく
- 結論=家は借りるべき
- 家を持っていない人が住宅ローンを組んでまで家を買うべきではない(この意見に完全同意)
- 安田善次郎の3つの誓い
- 独力独行で世を渡り、けっして他人の力を信頼しない
- 一生懸命に働き、女遊びはしない
- 住居のためには身代の10分の1以上のカネは決して使わない
- あなたは安田善次郎以上の才覚があるか?
- 年収の4〜5倍の住宅ローンを平気で個人に貸し付けるような先進国は日本だけ
章まとめ
- 毎年の生活費の5%を貯蓄に回す
- 公的年金を老後の生活のあてにしてはいけない
- ハッピーリタイアメントには5000万円〜1億円が必要
- 住宅ローンを組んで家を買うべきではない
- 持ち家は財産形成上、不利な選択
- どうしても住宅ローンを組むなら、ボーナスを勘案せず毎月払いのみにし、固定金利とする
- 家がもっと安く買えるようになるまで待てばいい
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- アラン・グリーンスパン
- 「日本人は、多くの企業や個人の体面が傷つくのを避けるため、あえて巨額のコストがかかる経済の停滞を受け入れたのだ」(公務員だけじゃなく日本人一般全体がそのように見える)
経済指標
- 「理論は、むしろ現実をより深く知るために否定され、犠牲にされなければならない。『捨て石』のようなもの」(猪木武徳「デモクラシーと市場の論理」)
- 資本主義経済
- 構造的にインフレを産み出すインセンティブをビルトインしている
- 中長期的には、インフレのリスクを常に考えておかなければならない
章まとめ
- 景気がよい→金利は高く、お金が多い→金利は低く
- 景気がよい→株価は上がり、金利が高く→株価は下がる
- 景気がよい→物価は高く
- 景気がよい→円は高く
- 経済理論の基本をおさえつつバランスシートを見直す
- 株のデイトレーディングに経済学は役に立たない
- お金だけじゃなく、「友人」という資産もある
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- 平均への回帰(Reversion to the mean)
- 短期で勝負せずに長期間黙々と勝負を続けることができれば、12%というすぐれた利回りを自分のものにできる
(しかし、これは統計的予測といったものではないだろうか、ちょっと注意)
資金運用パフォーマンス統計分析
- 長期間の投資収益率
- 株は債券よりも高く、債券は預金よりも高い
- 短期間の投資収益率の変動幅
- 株は債券よりも大きく、債券は預金よりも大きい
- 投資収益率の変動幅は、期間を長くとればとるほど縮小していき、平準化した値へ近づく
- 毎年12%複利→6年で資産倍増
- リスク許容度(risk tolerance)
- 「自分の所有している株式の価値がたとえ50%下落してもパニックに陥らないでいられなければ、株式投資に参加する資格はない」(ウォーレン・バフェット)
- 一つのカゴに卵を盛るな(Don't put all your eggs in one basket)
- 株の銘柄数
- おおむね20銘柄持てばリスクは低くおさえられる
- 株式投資と違って分散勤務できない現状ではサラリーマンはリスクが大きい
章まとめ
- 株価は資本主義経済の成長を反映
- 過去30年保有した場合の平均株価収益率は12%近い高利回り
- 個人投資家は長期保有を原則とすべし
- 株式投資をするには、株価が暴落しても生活上および心理的にダメージを受けないことが必要
- ポートフォリオ理論は、リスクとリターンの関係を教えてくれる
- 20銘柄を分散して持てば、リスクは十分に軽減できる
- 株式投資でオーナーの一人になりましょう
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資産運用の性格
- 貯蓄saving
- 投資investment
- 投機speculation
- 賭博gambling
- 我々は合理的ではない
人口1億人に対する1年間の死亡者数
- 癌=25万人
- 自殺=24,000人
- 老衰=19,000人
- 他殺=520人
- 自然災害=100人
- 踏切内自己=90人
- 飛行機事故=13人
- 食中毒=4人!
- 赤福餅はそんなに危なかったのか?
- 落雷=2人
(フリードを買ったらホンダひいきになったようなものか)
章まとめ
- 生活防衛資金を貯めてから投資する
- 投機と賭博はご法度
- 自分の判断を過信してはいけない+
- 人間は理性ではなく、感情や心理で投資行動を決めがち
- 自分の行動を正当化しようとする結果、一発逆転の博打に走ってしまう
- 焦りと後悔は、投資の役に立たず
- 「マーケットがまちがっている」と感じたら要注意
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- 五分割ポートフォリオ
(冒頭のように日本の現状に悲観的な意見をもっている木村氏であれば外貨投資をすすめたくなるだろうね)
- くりっく365
- それでもやっぱり国内株式
- 勉強のために小額投資を
- 投資戦略の基本=むだなコストを払わない
- 「株式Equity投資家の最大の敵Enemyは、費用Expensesと感情Emotionsである」(ウォーレン・バフェット)
- 単純でわかりやすい商品を買う
- 流動性=換金性を重視
章まとめ
- 五分割ポートフォリオで始める
- 外貨投資=日本経済が悪くなった時の保険
- 投資信託のリターンは、リスクが高いわりに株より良くない場合あり
- よい投資信託を選ぶことはよい株を選ぶよりもかんたんだとは言い切れない
- 投信よりはインデックス・ファンド
- コストが安くて単純で換金性の高い金融商品を選ぶ
- 社債を買うくらいなら、株式と長期国債を一緒に買う検討を
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個人投資家の投資手法
- コストをかけて素晴らしい投資信託を見つける
- 投信を買わずに個別株式を買う
- 個人投資家は機関投資家と違って、決算期がなく、受託者責任に基づく第三者に対する説明義務がなく、月次報告書やパフォーマンス表を出す顧客がいない、ということを逆用すればいい
- 説得しなくてはいけない相手は奥さま(あるいは旦那さま)だけです〜それがいちばんやっかいかもしれませんが
- 個人なら喜んで塩漬けにできる(塩漬けに関しては、山崎元氏などは意見が違うかもしれませんが)
- デイトレーダーは、ひんぱんに手数料を払ってくれるので、証券会社にとってはとてもいいお客様
- 売買手数料がボディ・ブローのように効いてくる
- 一つの産業分野に投資を集中しないこと
- 知らない企業には投資しない
- 「ハイテク企業に投資すればもっとリターンはよかっただろうが、自分の知らない企業には投資しない方針である」(ウォーレン・バフェット)
- バイ・アンド・ホールド(買ったまま保有する)
- 株式投資は結婚と同じだと思えばよい
- 分からないから買わない=知らない人と結婚しない
- どの株がいいですかと他人に聞くのは、他人の勧めるままに結婚するのと同じ
(ただし、株式投資の場合は、「重婚」も可能だ)
章まとめ
- 個人投資家は、情報量と資金量では機関投資家に勝てない
- 機関投資家にできないことをする
- デイトレーディングでは個人投資家の強みが活かせない
- 長期間株を持ち続けるという強い意志
- 企業を研究することは仕事に役立ち、知的好奇心も満足させる
- 転職したい企業の株を買おう
- 好きな20銘柄ポートフォリオを作る
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財産形成三段階
(グラムシの言葉を思い出す→認識においては悲観的に、行動においては楽観的に、という言葉だったと思う
- インフレがプラスとなる優良企業を探してみよう
- 海外市場を対象にしている企業は?
章まとめ
- 財産形成は三段階で
- いい仕事をして成果を上げよう
- 財政赤字問題をモニタリングする
- スタグフレーションの可能性
- 職を失わないように
- インフレや円安となった場合に儲かる投資をポートフォリオに組み込む
- 基本は、自分の価値を高める投資
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- うまいもうけ話を見抜く方法
- 「そんなうまい話があるのなら、自分でやればいいではないか」
- 知ったかぶりがいちばん恐ろしい
- 「わたしは素人だから、全部書面でわかるように説明してください」と開き直る
個人投資家の投資戦略の基本
- 長期継続
- 極力分散
- 低コスト
- シンプル
- 複雑な金融商品には手を出さないこと(保険は複雑)
章まとめ
- 世の中にうまい話はない
- ハイリターン・ハイリスク
- 詐欺まがいの業者はいる
- 金融の自由化に注意
- うるさいセールスには、社名および署名入りの書面での説明を求めよう
- 政府は守ってくれない
- ポートフォリオを分散し、海外への資産移転も検討する
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投資を始める前にこの15冊
- チャールズ・D・エリス「敗者のゲーム――なぜ資産運用に勝てないのか」
- バートン・マルキール「ウォール街のランダム・ウォーカー――株式投資の不滅の真理」
- ジョン・C・ボーグル「インデックス・ファンドの時代――アメリカにおける資産運用の新潮流」
- ピーター・リンチ「ピーター・リンチの株で勝つ――アマの知恵でプロを出し抜け」
- 「ピーター・リンチの株式投資の法則――全米№1ファンド・マネージャーの投資哲学」
- ロバート・G・ハグストローム「株で富を築くバフェットの法則――世界最強の投資家に学ぶ12の銘柄選択法」
- 山崎元「お金をふやす本当の常識――シンプルで正しい30のルール」
- 山崎元「ファンドマネジメント――マーケットの本質と運用の実際」
- 澤上篤人「投資は世のため人のため――長期運用の先に広がるおもしろい世界」
- 竹川美奈子「投資信託にだまされるな!」
- 内藤忍の資産設計塾――あなたの人生目標をかなえる新・資産三分法」
- 北村慶「貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント――ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵」
- 藤沢数希「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?――あるいは、おカネ持ちになれるたったひとつのクールなやり方」
- ロバート・キヨサキ「金持ち父さん貧乏父さん」
- ピーター・バーンスタイン「リスク――神々の反逆」
- 15冊全部買っても28,412円(読書は、ローリスク・ハイリターンと勝間和代さんも言っていた気がする)
(この辺、本のタイトルがやたら長いのに苛立つ)
- 「クレヨンで説明できないアイデアには、決して投資するな」(ピーター・リンチ)
- 「フィナンシャル ジャパン」
- よい金融機関を見分けるいちばんシンプルで確実な方法
- 株価、正確には時価総額を見ること
- 預金保険制度を理解しておく
- 1,000万円以内の預金を複数の銀行に
- インサイダー取引に注意
投資クラブ
- ポートフォリオの銘柄数は多いほうがよい
- 株の業種は分散したほうがよい
- 毎月少しずつ買ったほうがよい(若干疑問が、、、バフェットとか違う意見じゃなかったろうか?)
- PERやPBRで割高株よりも割安株のほうがよい
- 下がっている株のほうがよい
章まとめ
- マネー誌は役に立たない
- GDPとマネーサプライと物価だけはチェックしおこう
- 信用できる証券会社や銀行を選ぶ
- セールストークしない金融機関を選ぶ
- 1,000万円単位で銀行預金を分ける
- 金融業者にはリスク説明が義務づけられている
- インサイダー取引に注意
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私が投資の師と勝手に思っている山崎元さんへの言及も複数箇所ありました。
木村剛氏と山崎元氏はお互い、色々意見が異なるところもあるでしょうが、それは自民党内の政治信念の違いほど大きくはないと思います。
基本的には、この本の考え方で投資について考えて実践すればいいんじゃないかと思っています。
後は、山崎元氏なり、バフェットなりで補完・修正すればいいでしょう。
何度でも読み返して体に叩き込みたいと思っています。
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