決して急がない

ヘンリー・デイビッド・ソローだったか、決して急がないという決意ほど役に立つ決意はない、という意味の言葉が残っている。
漱石は芥川たち弟子に、牛のようにぐいぐい押しなさい、という意味の手紙を残している。

  • 決して急がない

仕事でもそれが人の生死にかかわらなければ決して急がない。むしろ、生死にかかわる時こそ、決して急いではならないかもしれない。急いで失敗し、それをフォローすることは非常にもったいない。
来年2008年の手帳を手に入れたかもしれないが、それはしばらく封印すること。とりあえず今月あたりを視野に入れておけばいい。これは仕事によるだろうが。

思い出した。2ちゃんねる管理人の西村氏は、明日できることは今日やるな、ということを言っていた。これも一つの知恵である。私の仕事はほとんどがイベントドリブンというか、電話や書類で発生する案件に対応するものだが、気分的にはその日のうちに片付けたくなる。しかし、その多くは私が感じているほど急ぐ必要はない。明日に持ち越すくらいの心の余裕をもって処理した方がいいことが多い。失敗も少なくなる。一晩寝かせることで、案件が勝手に解決することもある。

404 Blog Not Found:怠訳 - 怠惰を役立てる10の方法
小飼弾氏が訳したこういうのもあった。
怠惰を役立てるためにも急いではいけない。

  • 7.放置する - Stall.
  • 9.最後の瞬間まで待つ - Wait until the last minute.

などは正に今まで述べてきたことにつながる。

決定は遅いほど良い - これ僕.com:行動分析学と行動指向コーチングで僕たちにほんの少しの自由を。
こういのもある。ギリギリまで判断を待つ。
今までのことを実践するには、しかし、ある種の体力が必要。保留力とでもいうか、問題を抱え込んでおける懐の深さが必要だね。そういう意味では、問題が大きくなるまで人任せにできる相撲協会北の湖の懐の深さは立派です*1

*1:念のために、これは皮肉です