接続読書といえば、ちょうど読んでいた矢野和男さんの『データの見えざる手』が、ドラフト会議で中日ドラゴンズに1位指名された大阪桐蔭の根尾くんと接続したのもおもしろい。
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話題となったのは、根尾くんの愛読書で、その中に渋沢栄一の『論語と算盤』があった。
そして『データの見えざる手』では、
野球の打者は、常に自らの運と向き合っている。p173
という一文から、どんな強打者でも3回のうち2回は凡退し、その打率を少しでも上げるために日々努力する、といった話があった。
要するに運をなんとかコントロールしようとしているのだ。
その流れで渋沢栄一の『論語と算盤』も、
(略)企業の経営と公益をいかにして調和させられるかを説くとともに、避けられない偶然と向き合い、自らの努力で「運」を拓く姿勢が説かれている。p174
と紹介されている。
思うに、根尾くんも、そして矢野和男さんも挙げていたイチローさんだって、自分がなぜ他人よりうまく打てるのか、明示できないんじゃないかと。
そして、個人レベルでは、好不調の波があっても、その理由がよくわからない。
その辺りを突き詰めると『論語と算盤』が愛読書になるのも、わかる気がしてきた。
もちろん、これは私の勝手な想像であり、根尾くんがどんな風に『論語と算盤』を読んでいるかはわからない。
また、こうやって読書が思いがけず何かと接続するのがおもしろい。
接続読書は自分にとっての重要なキーワードである。
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