今更と思われるかもしれないが、久しぶりにハキム・ベイ『T.A.Z.』を読むと今も有効な考えではないかと思った。
- 一時的自律ゾーン(Temporary Autonomous Zone)
全訳をネット上で読むことができる。下記リンクより。
hakim bey - t.a.z. the temporary autonomous zone, ontological anarchy, poetic terrorism / japanese translation / contents
これは便利だ。いつでも読むことができる。
自律性については、カント哲学とからんでくるのかな。カントはほとんど読んでいない。
『ゴールデンスランバー』
「詩的テロリズム」という章に「無許可での花火の打ち上げ。」という一文があった。思い出したのは、『ゴールデンスランバー』だ。あれは、「一時的自律ゾーン」だっただろうか?
青柳の逃亡劇は、小説や映画では一時的だが、物語の終了後もずっと継続される営みである。また、青柳は自律ではなく他律的に逃亡を強いられた。しかし、青柳に協力した人々はどうだろうか?
彼らの行動こそ、一時的で自律的なゾーンだったのではないか。
まあ、ちょっとした思いつきだ。
これからの運動
これからの運動は、菅直人がやっていたような市民運動ではなく、「一時的自律ゾーン」が有効なのではないか、という個人的な思いがある。
組織を作っては駄目なのだ。組織は必ず腐る。「アイヒマン現象」を起こす。構成員全てが善意をもってしても悪を為すことがあるのである。
アンチ政府。アナーキズム。それらの運動において組織を作ってはいけないんじゃないか。いけないというより、有効ではないんじゃないか、という直感的な思いがある。
そこで「一時的自律ゾーン」が僕にインスピレーションを与える。インスピレーション、、、まさに詩的テロリズムである。
自律した個人が勝手にリンクして活動する。その運動が世界を変える。それは楽天的すぎるビジョンだろうか?
インフラ的な社会資本の整備や管理を誰が担うかということもある。公的機関は必要かな。
T.A.Z.―一時的自律ゾーン (Collection Impact)
- 作者: ハキムベイ,Hakim Bey,箕輪裕
- 出版社/メーカー: インパクト出版会
- 発売日: 1997/10
- メディア: 単行本
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