労働のゲーム化を考える〜なめらかな社会2

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なめらかな社会とその敵』を読んで考えたこと。

鈴木健さんは社長でもあるんだ。その会社はSmartNewsというアプリを作っている。天才プログラマーらしい。

ピケティの議論を見ていると、格差の一発逆転の手段として戦争はリアリティがある。故に金持ちはあまりに自分たちの資産を守ろうとし過ぎると社会が不安定化して戦争のリスクを高めてしまう。エイベックス、ユニクロ、ベネッセの社長や会長、経団連関係者には少し黙っておいた方がいいとアドバイスしたい。

革命志向

そうか、鈴木さんは革命を志向しているのか!オモロイ。今や左翼は総崩れである。反原発運動に一切の魅力を感じない。だから、国民的支持を得られないことにどうして気づかないのだろう?それよりは、鈴木健さんの本書を読んだ方が数倍、革命に近づく気がする。これはただの直感である。しかし、たぶん間違っていない。反原発運動は確実にやり方を誤っている。誤った方法では自分たちが望む社会は実現できないだろう。実現できないとどうなるか?不満やルサンチマンの鬱積によって惨劇をもたらすだろう。内ゲバテロリズムである。その歴史は既に見ている。それを繰り返さないことを望みたい。
NAMのみっともない失敗もある意味肯定すること。NAMは止めることができただけ、古い左翼の組織より100倍もましだと思う。

労働のゲーム化

長男がモンスターハンター(モンハン)にはまっている。自分はモンハンを少ししかやっていないので理解が不十分かもしれない。しかし。そのモンハンでは、クエストというのが一つの冒険の単位となっているようだ。ドラゴンクエストドラクエ)時代から冒険が日常的になってきている気がした。ゲームの妖怪ウォッチも日常が舞台となっている。ドラクエのような非日常とは違っている。昔のファミコンでは、糸井重里さんのMOTHER2が日常的なゲームだった。

よくよく考えると、自分が仕事でOutlookに入力したタスクは一つのクエストと言えそうである。クエストが完了したら、Outlookのタスクを完了させる。それは経験値となる。Outlookのタスクを完了させる時には一種の達成感も得られる。自分は自然と労働をゲーム化しているのかもしれない(鈴木健なめらかな社会とその敵』)。

ライフハックという考え方には、労働のゲーム化の要素があると思う。ライフハックRPGでの武器や魔法のようなものだろう。GTDアルゴリズム。たくさんのライフハックを身につけることで、強くなることができる。

たとえば「布団を干す」ようなタスクでも実行したらあえてノートにチェックボックスをつけて書く↓
□布団を干す
そして、チェックボックスに「レ」を入れる。することではなく、したことを記録するのである。Doneリストというわけだ。これもまた労働のゲーム化の方法である。

労働をゲーム化することで、楽しむ、という要素が入ってくる。仕事は楽しんだ物が勝つ。シゴタノ!ですよね。フリーザと戦うのを楽しむ孫悟空みたいなもの(『ドラゴンボール』)。
仕事が楽しければ、ワークライフバランスにおいて、無理にワークとライフ、仕事とプライベートを区別する必要も無くなってきます。そうなるとベンチャー企業のスタートアップ時みたいな楽しさが出てきます。24時間戦っているけれど、疲れない。

見城徹さんの有名な言葉に「憂鬱でなければ仕事じゃない」というものがあります。仕事が憂鬱かつ楽しい、ということもあり得ます。憂鬱だからこそ楽しい、とも言えそうです。その域に達することができれば強い。

うん、自分にできることは、日常的に労働をしながら、それをゲーム化すること。憂鬱や問題、パワーゲームを楽しむこと。その姿勢で周囲に影響を与え続けること。それが革命だと。結果は気にしない。ベストを尽くす。後は野となれ山となれ。

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鈴木健『なめらかな社会とその敵』を読んだよ〜同世代への嫉妬やNAMの失敗の先へ - シリアルポップな日々:serialpop days

なめらかな社会とその敵

なめらかな社会とその敵