サラリーマンは毎朝主体的に仕事を「選択」し直す〜シーナ・アイエンガー『選択の科学』をからめて

先日、Twitterでこういうやり取りをしました↓
サラリーマンは毎朝主体的に自らの仕事を選び直す - Togetterまとめ
そして、いっきさん(@ikkiTime)
が下記↓のようなブログ記事にされました。
iki0102|会社員のプロとしての道を往く。技術としての、心と認知の使い方。 | イキブロ
これは私も書かないわけにはいきません。

サラリーマンとしてのアート=技術についてですね。

タイトルが全て何ですが、毎朝、自分の今の仕事を自ら主体的に選ぶことが大事だと思っています。うまく「選択」することです。
「やらされ感」からの離脱。やらされているのではなく、進んでやることです。これはいっきさんが言われている「気の保ち方」なんですが、私は「アート=技術」として考えています。精神論ではないと。であれば、具体的な方法を語る必要があるかもしれません。
いわゆるノマドワーカーじゃなくても、サラリーマンでも自らの今の仕事を主体的に選択すれば充実するのではないでしょうか。それが難しいと言えば、難しいのですが。

私は毎朝髭を剃る時に洗面所の鏡を見ながら、映画のことを考えます。『レザボア・ドッグス』そして『インファナル・アフェア』です。
どちらの映画にも潜入捜査官が出てきます。とてもプレッシャーのかかる仕事ですよね。映画の中で本当は警察官の人物は鏡に向かって自分はクールだと言い聞かせます。いや『インファナル・アフェア』の方にはそんな場面は無かったかもしれません。

  • 与えられた状況を自ら主体的に選び直す

そのための儀式になります。
その日一日だけを乗り切ることが大事です。
「明日が過ぎれば無事だ」(ヤン『インファナル・アフェア』)という心構えでいいと思います。

ファミリーの選択

これは親子関係にも応用できます。
たとえば親は選べない、と普通に言われます。
しかし、これを私たちは思春期以降長い時間をかけて親を主体的に選び直します。その過程が「親離れ」になる気がします。
この辺りは思いつきです。
そういえば、下記にレバレッジメモを書いた『選択の科学』におけるシーク教徒の結婚の話も興味深いですね。親同士で決められた結婚か恋愛結婚かどうかと幸福感は直接は関係無さそう。
個人的にはもっとお見合い結婚を勧めてもいい気がします。

現状維持ではない

どんな現状であってもそれを自ら選択したものとして受け入れることができれば充実した仕事や生活をおくれそうです。もちろん改善すべき点は具体的にすればいいのであって現状に甘んじるのとは違います。
この辺を混同すると、今の自分の仕事に対して愚痴ばかりになってしまって精神衛生上よくない気がします。

『選択の科学』レバレッジメモ

『選択の科学』、原題"The Art of Choosing"。このアートというところが私のストライクゾーン。
マロ。さんに教えてもらった本。
Scienceではなく、Artってところもポイント。

いやこれほど自分が読みたかった本を的確に人から教えてもらうのは珍しいことです。
この本は私が書きたかった本。『暇と退屈の倫理学』と同じく。どちらも私よりアカデミックな著者に書かれてしまって、私は勝てない。
しかし、読了後の感想は、それほどガツンと来る情報は無かったかもしれない。自分がずっと考えていたことをアカデミックに後付けしてくれる感じ。
『選択の科学』のレバレッジメモは長くなりましたので、別記事にしてあります。↓
シーナ・アイエンガー『選択の科学』を読んだよ - シリアルポップな日々

プロ棋士の大局観と選択肢の絞り込み

将棋のプロ棋士は「大局観」で次の一手を数手に絞り込んで検討するという話を読んだ気がします。羽生善治さんだったか?要するに選択肢を経験に基づく直観で絞り込むわけですね。ここが全ての手を読むコンピュータ将棋との違いになりそうです。
しかし、毎朝の仕事の選択は、出社するか休むかのニ択なので大局観は不要ですね。大局観はまた別の考える時間に必要となるでしょう。とりあえずブルーマンデーを乗り切るためには、あえて自らの今の仕事を「選択」するという方法があるんじゃないかと思っています。

まとめ

ちょっと自分でもまとまりのない記事だと思いますが、あまりに引っ張っても新鮮さが失われてしまうので、この辺で投稿しておこうと思います。

選択の科学

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