Xを見ていると各地の救急外来にインフルエンザと思われる患者が大小問わず押し寄せて大変になっているらしい。
Xにツイートしている医療従事者からは、無理解の一般市民に対する恨み節が見られる。
しかし、こういうのって普段からのコミュニケーションの問題であって、コロナ禍は医療従事者と一般市民の間に断絶を生んでしまったのかもしれないと思う。
この年末年始の対応としては、各地に「発熱外来」を作るべきだったなと思う。
私が思い出したのは、2009年の新型インフルエンザの状況だ。
2009年は、小児科中心だった。
この時は我が家も影響を受けた。
akizukid.hatenablog.com
祝日に子どもが発熱。
新型インフルエンザが流行していたので休日当番医の小児科に行ったら受付で行列。
50分待って受付。
現在、80番台の診察中で自分の子どもは225番。
一旦自宅に戻り、電話があったのは8時間後。
その時点で発熱から48時間経過しており、診察に意味が無いと判断してキャンセルしました。
その時に素人ながら思ったのは、鹿児島市であれば、マリンポートのような場所にプレハブで発熱外来を作ればいいのに、というアイデアだった。
その発熱外来をこの年末年始は各地に作るべきだったと思う。
しかし、2009年以降、少し医療に詳しくなり、またコロナ禍を経験して思うのは、おそらく行政と医師会と医療機関が連携できていない。
また、リーダーが不在でリーダーシップが欠如している。
だから発熱外来を設置するのは難しかっただろう。
医療従事者は、独立事業主のように振る舞う。
医療従事者はXでも割と自由にツイートする。
それはいいことなのだが、一方、組織を動かすこと、いや自らの組織にはリーダーシップを発揮するが、異なる組織を連携させるリーダーシップが欠如していると感じる。
流石にコロナ禍においては、尾身茂という傑出した存在が日本には与えられた。
しかし、この年末年始のインフルエンザ感染状況程度の危機では、尾身茂は期待できない。
行政と医師会と各医療機関の普段からのコミュニケーション、連携が求められたのだが、各地、なかなかうまくいっていないのではないか。
難しいね。
Xでの学び
医療機関は、この年末年始は発熱外来を作るべきだったね。いや、それは行政の仕事だろう。医師会だろう。医療従事者はまた、医療機関と自分自身は別と思っている人が多い。色んな要素があって、一体的な対策が取りにくい業界になっている。医療従事者ってXでめっちゃ発言するけれど、珍しい職業。
— アキヅキダイスケ (@akizukid) January 2, 2025
属人的な要因がかなり大きくて、地域包括ケアの地域差もそのあたりにあるのではないかと感じています。 https://t.co/uMv9Z5f3Zq
— POOH (@DrPooh08) January 2, 2025
かなり特殊な経験あるいは教育歴のある人材が必要なんですが、既存の組織に帰属させられなくて手付かずなんです。植木鉢みたいな画で説明されてるときからずっと先送りになってます。
— 中村利仁 (@rijin_nakamura) January 2, 2025
勉強になります。本来は、都道府県に出向してきている医系技官がそういう役割を期待されている人材のような気がしますが、どうでしょうか?「植木鉢みたいな画」というのか、過去の厚生労働省かどこかの会議のポンチ絵でしょうか?
— アキヅキダイスケ (@akizukid) January 2, 2025
植木鉢は地域包括ケアシステムの説明で必ず出てくる模式図ですね。例えば→https://t.co/B747c2clth pic.twitter.com/KB1GOainQK
— POOH (@DrPooh08) January 3, 2025
もちろん、都道府県でも施策実現のための受け皿は必要ですが、市町村や保健所圏あるいは2次医療圏等でも調整が必要です。ただし、地域包括ケアはレイヤーの異なる複数事業者が互いにネゴしていろいろ決めていくという仕組みなので、調整者は黒子役で、例えば植木鉢のどこにも描かれていません。
— 中村利仁 (@rijin_nakamura) January 3, 2025
ステークホルダーの誰が担ってもいいという説明だったと思いますが、誰でもいいとなると誰もやらない、というのは予想できますよね(もちろんうまくいっているところもあるでしょう)。
— POOH (@DrPooh08) January 3, 2025