「ありふれた奇跡」を初めてライブ?で見た。
どうにもおかしい。
山田太一は、真面目に書いてこうなったのか、計算ずくでわざと外しているのか気になる。
たとえば喫茶店で仲間由紀恵と加瀬亮が会話している場面。唐突に店の入口で店員に食ってかかるイヤな客が出てくる。続けて大柄な女の後ろ姿、おそらく岸部一徳の女装姿だ。もしかしてイヤな客が岸部にからんで、女装趣味が娘にばれるのか、と視聴者は気になる。しかし、結局、父の女装はばれないまま。イヤな客はただあの場面にサスペンスを加えるためだけに出てきたらしい。
となると、脚本は計算か。
仲間と加瀬に恋のライバルが一切現れないのも、あえてそうしているんだろう。
妻が読んだテレビ雑誌に、今時こんな会話しねーよ、という感想があったらしいが、今時の会話なんてドラマで見る必要はないので、山田太一さんにはこのまま走ってもらいたい。