アウトドアのブランド「スノーピーク」のトップである山井太さんが書かれた『スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』(以下「スノーピーク本」)を読んだ。
「山井太」を「やまいとおる」と読むことが、いつまで経っても覚えられない。
「太」が「とおる」って頭にどうしてもインプットされない。
スノーピーク本を読み始めてすぐ、あゝこれは意識が高すぎて自分にはスノーピークを使うハードル上がるなと感じた。
パタゴニアに近い感じがある。
しかし、企業トップが書かれた本としてはすばらしく、学ぶことは多かった。
ふせんをたくさん張りながら読んだ。
読了後、ふせん箇所を読み返して、ポメラで読書メモを作った。
山井太さんに感じるのは、熱狂だ。
幻冬舎の見城徹さんを思い出させるほどの熱狂がある。
しかし、意外とロジカル。
どの社員が働いても営業利益をきちんと上げられる店舗にしていくには、やはり工夫を積み上げ、仕組みにまで仕上げていかなければならない。p118
この辺りは、無印良品の松井忠三さんに接続した。
仕組み作りを意識されている。
冷静と情熱のあいだではない、冷静と情熱の激しい往復運動を本書には感じる。
山井さんは、自分の欲しい製品だけを作ろうと思っているが、ロマンだけは飯は食えないので、売れる仕組みを作る必要があると書かれている(p144)。
ロマンと経営の両立が必要なのだ。
松井忠三さんについては、『無印良品は、仕組みが9割』を読むといいだろう。
スノーピークの製品は、ロングライフデザインとして、ナガオカケンメイさんのお店にあっても違和感無い。
永久保証という考え方もすごい。
「人間性の回復」p195という言葉から「アーバンアウトドア」というコンセプトが書かれていたが、それは自分の「キャンプ男子ベランダー」と接続した。
キャンプ男子ベランダーは、ドラマ『植物男子ベランダー』のキャンプ版だ。
キャンプ場まで足を運ぶのがめんどくさい自分が、まずベランダでキャンプごっこを始めたらいいのではないか、と思ったのがきっかけだ。
以来、1年以上になるが、ソロキャンプデビューは未だにできず、キャンプ男子ベランダーを続けている。
そのスタイルは、アーバンアウトドアと言えるのではないだろうか。
山井さんには、否定されそうだが。
冒頭に書いたが、意識高すぎると感じたのは、その辺りの温度の違いかもしれない。
自分は、情熱に欠けている、というか、温度が低いのだ。
でも、温度が低いからって情熱が無いわけではないだろう。
温度が低く継続するというスタイルもありではないか。
「AもBも違う」と思ったら、どちらかを無理に選んではいけない。迷うことなく別の道としてCを自分で考えていかなければならない。p206
ということなので、自分も第三の道として「キャンプ男子ベランダー」を追求しようと思う。
とまあ、こうやってインスパイアされて色々考えることが本書を読む機能でもある。
仕事においては、勤務時間の最後に日報を書くことを習慣化してみようと思った。
自分の場合は、ミドル的なポジションとして、最近ずっと意識しているチームのメンバーのインナーワークライフ向上のために「どう考えて、どう動いたのか」を書くと良さそうだ。
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