『イノベーション・オブ・ライフ』②~片づけるべき用事

クリステンセン『イノベーション・オブ・ライフ』は色々な示唆に富む本だった。一読ではすべてインストールできない感じ。そこで、ハイライトした箇所を読み返すことで、拾い上げる。ブログにすることがその一助となる。

akizukid.hatenablog.com
↑の続きになる。

どんな状況にも通用する、万能型の手法というものは存在しない。1090

というわけで、本書で提示されるのは理論ということになる。理論を使って、自分で考えて自分の人生で実践するしかない。

片づけるべき用事

「片づけるべき用事」1339

子どもが日々片づけなくてはならない二つの基本的な用事とは、成功したという達成感を得ることと、友人をつくることだ。1495

長男を見ている。中学受験に合格したことで達成感を得ることができただろうか。同じレベルの学校に入ることで、友人ができそうか。小学校では入らなかった部活動にも入った。将棋の才能が無い『3月のライオン』みたいになる心配をしていたので、そこは一つクリアできたのではないか。親としては、それ以上何ができるか。あとは自分の用事、自分の課題だと思う。アドラー「課題の分離」を思う。クリステンセンが言うには、学校が子どもの用事をうまく片づけられないから、子どもは非行に走ったり、落ちこぼれたりする。それもまた子どもが自分の用事を片づける一つの方法だと。この知見にはなるほどと思った。善悪では考えていない。機能主義というか、アメリカではやはりプラグマティズム的な傾向が強い気がした。
さて、「妻の人生全体という観点」から妻が私を雇う用事を考えるのは、なかなか厳しい。苦しい。もしかするとすでに愛の用事は消え去っていて、やはり元気に働いて生活費を稼いでくる用事がほとんどではないか、と考えてしまう。

さらに大事なことに、妻が片づけようとしている用事は、彼女が片づけたがっているとあなたが考える用事とは、かけ離れていることが多い。1520

やはり、夫婦間といえど、アサーティブで率直なコミュニケーションが必要なのだろう。阿吽の呼吸に頼るのはすれ違いの元となる。たとえば、レスのことなども自分は率直に表明している。かっこつけても仕方が無い。
この「片づけるべき用事」という概念は使える。