熱性けいれんは怖くない

タイトルでは「怖くない」と書きましたが、実際に自分の子どもがけいれんを起こせば怖いです。
今回は帰省先の大分市でのことでした。
自分のための記録、そして未来の熱性けいれんを起こした誰かの親の役にも立つかなあという記録です。

初めてのけいれん

一歳一ヶ月の次男が機嫌悪く、熱があるかなあと思ったら突然両目を見開いて体を震えさせました。両目を見開いて全身が固まって震えています。びっくりしますよね。しかし、我が家では長男の熱性けいれん(通算3回)の経験があったので、これは熱性けいれんかなとあたりがつきました。割と落ち着いて時間等を確認しました。15:15、けいれんは一分程度でおさまりました。次男は初めてのけいれんです。ただ両親とも慣れていたせいか、意識の無い次男に対して、呼びかけを行いませんでした。普通は名前を呼ぶのでしょうが、二人ともたぶん熱性けいれんだろうとじっと見ていました。しかし、呼びかけを行わないと本当に意識が無いのかどうか判断がつきかねますよね。
とはいえ、ここはお盆の帰省先、行きつけの小児科はありません。
そこで、Googleマップで小児科検索しました。
「石和こどもクリニック」という小児科が近くにありました。
早速、電話しました。症状を伝えると、ちょうど午後の診察時間だったので来てください、とのこと。
慣れない土地で少し道に迷いながら10分ほどで小児科に着きました。お盆休みで患者は多かったのですが、スムースな流れでけいれんから受診終了まで一時間ほどで済みました。
熱冷ましの座薬(アンヒバ)だけ処方してもらいました。抗生剤等無闇に処方しない先生のようです。 丁寧な説明をしてくれました。
横で医療秘書?の方が先生の説明を打ち込んでいて、診察室を後にした後、説明をプリントしたものをもらいました。よいサービスですね。
アンヒバ代も合わせて1,300円ほどで済みました。もし大分市在住なら、行きつけの小児科にしたい石和こどもクリニックでした。
小児科医の評価基準として私は抗生剤の出し方を見ます。出さないのがいい、というわけではありません。たとえば小児喘息と診断されてオノンを飲んでいた長男の場合、予防的に抗生剤を出す、のはわかる気がします。明確な意図があるパス、、、じゃなく抗生剤処方であればいいわけです。漫然とパスを出すのがよくない。相手のボールになるだけ。
今思えば、この時点でアンヒバを使えばよかった気がします。しかし、自分は夜寝る前に使おうと判断したのでした。

2回目のけいれん

今度は車での移動中でした。18:53、再び次男がけいれんを起こしました。今度も一分も続かずにおさまりました。しかし、石和先生にも「24時間以内に2回目起こしたら入院ですね」と言われていました。石和こどもクリニックは既に電話が通じませんでした。
19:00、遅かった気がしますがアンヒバを入れました。
20:00まで待って、「大分市小児夜間急患センター」に電話しました。状況を伝えると、それなら入院になりそうなので直接「大分こども病院」に連絡してくださいと言われました。
大分こども病院に連絡すると、すぐに連れてきてくださいと。上の子ども二人は預けてから次男を連れて病院に走りました。
この慣れない土地でのドライブにGALAXY Note II(Androidスマホ)のGoogleマップのナビが役に立ちました。音声で案内してくれるので支持通りに走ると迷いません。ただ、車線だけは教えてくれないのでそこは自分で判断する必要があります。

大分こども病院に入院

診察した先生は、あっさり入院した方がいいでしょうと。
次男は左手の甲に針を刺されて採血や点滴。泣いて泣いて騒ぎました。看護師さん二人で押さえ込んで小児科の男の先生が苦労して点滴をつなげました。アンパンマンの絵が描いてありましたが、一歳一ヶ月には効きません。
血液検査、その他の結果は悪くありませんでした。細菌性では無いだろうとの判断。ウイルス性だろうと。突発性発疹の可能性。けいれん予防でダイアップを投与されました。
細菌性ではないということで、抗生剤は使いません。大分市の小児科では、極力抗生剤は使わないのがデフォルトになっている気がしました。記憶では長男の時は、念のため抗生剤を処方されていた気がします。
担当は若い女性の先生。その先生は入院した深夜も、翌日午前中も、その翌日の退院時も病院にいたらしいのですが、家に帰ることができているのでしょうか?心配です。
大分市は、夜間の小児救急体制が充実しているように見えました。わずか二日間で接した4人の小児科医の先生方もみなさん個性的で素晴らしかったです。このリソースはしっかり市民が意識した方がいいですよね。当たり前だと思ってはいけない。
付き添いの妻を残して上の子ども二人の元へ帰ったのは23:00過ぎでした。既に二人とも眠っていました。家族三人、布団が広く感じます。慣れない土地と家で4時間ほどしか眠れませんでした。
大分こども病院は、売店が無いのが不便ですが、付き添いの食事も朝食500円、昼食夕食600円でつけることができるのがありがたかったです。

入院手続きその他書類

事務手続きがまた面倒です。
入院申込書には、印鑑が必要とのこと。そんなもの帰省に持ち歩いていません。そして、連帯保証人欄があります。これはお願いして書いてもらいました。結局、自分の印鑑は無しで提出しましたが、特に問題は無かったようです。
現金が必要です。翌日、窓口で概算を聞いてみましたが、まだカルテが降りてきていないので計算できないとのこと。それでも後から事務の方が病室に上がってきて、一泊なら2万円を超えるくらいだろう、とのことでした。
結局、入院は二泊となり、入院費も後日の振込対応可能ということでした。その場合、医療費助成の証拠書類がどうなるのか?それは後日、鹿児島市の方に照会する必要があります。いわゆる領収書が無いわけです。
退院時に清算できた方がいいのはいいので、今回の帰省の教訓としては、

  • 現金は多めに

ということは感じました。

家族が分かれて行動

最初の夜、三回目のけいれんは起こしませんでした。しかし、朝の熱はまだ39.5℃と高熱です。一泊で退院できる望みは無くなりました。
そこで、入院している次男と付き添いの妻を大分市に残して、私と長男、長女の三人は車で先に自分の実家がある熊本市に移動しました。大分市から竹田市経由、阿蘇越えで熊本市へ。初めての運転ルートを一人で。緊張と疲れ。とにかく安全第一の運転を心掛けて、後ろからとばしてくる車は早々に道を譲りました。
ここでもGoogleマップのナビが役に立ちました。大分市内で車線変更ができずに住宅街に迷い込んだ時もルートを修正してくれて無事に元の道に戻ることができました。阿蘇を越えて立野過ぎからも、交通量の多い国道57号を避けるルートを選んであっという間に熊本市に入ることができました。
実家で三人で眠りました。次女五歳がお母さんがいないことに耐えられるか心配でしたが、表面的には大丈夫でした。
実家で「となりのトトロ」のDVDを見ましたが、涙が出そうになりました。家族は一緒にいたいです。

突発性発疹

熊本二日目の夕方、退院できて大分駅から豊肥本線で熊本に向かった妻と次男を特急が停まる光の森駅に迎えに行きました。元気そうな次男と妻の顔を見て、ほっとしました。次男の左手は点滴を止めたテープにかぶれて赤くなっています。
五人そろった布団は狭くなりましたが、こっちの方がいいですね。自分は子どもの寝相に対応して場所をずらしながら眠りました。いつものことです。
翌朝、次男の顔に赤い湿疹が出ました。しばらくするとお腹にも。どうやた突発性発疹で間違いないようです。大分こども病院の担当医も、突発性発疹の可能性が高いでしょう、とのことでした。突発性発疹で熱性けいれんを起こすことは多いようです。一日二回は珍しいようですが。

一日延びただけ

結局、帰省の日程としては一日延びただけで済みました。終わってみれば、問題無し、という気がします。入院が決まって病室に上がるまでの間、点滴ルームで待っていた時間には途方に暮れていましたけど。この数日間で一気に歳をとった気はします。
これから次男くんは、ダイアップとつき合うことになります。