2019年度予算案、国立大学法人運営費交付金について現場教職員のためのおすすめ記事2本

2019年度予算案が示されました。
国立大学法人運営費交付金は1割が再配分というニュースですが、大手新聞社の記事だけを読んでいても、よく理解できないかもしれません。
かといって、文部科学省財務省、総合科学技術・イノベーション会議の資料は専門的過ぎて、慣れた人じゃないとこれまた意味不明でしょう。
そこで、うまく解説してくれる記事を2本紹介します。

日刊工業新聞「ニュースイッチ」山本佳世子さん

山本佳世子さんは、最も国立大学法人について理解のある記者さん(ファシリテーター?)だと個人的に評価しています。
現場の教職員としては、一次資料を追いかけなくても山本さんの記事を追いかけると国立大学法人の置かれている状況がわかって楽です。
今回の運営費交付金配分については、下記の記事がわかりやすいです。
newswitch.jp

山本さんがどういった経緯で日刊工業新聞社に入られたのか、下記を読むとわかります↓
やはり理系の方でした。*1
第4回 日刊工業新聞社 山本 佳世子 氏 | 広島大学

「大学職員の書き散らかしBLOG」

国立大学法人職員の方が書いているブログです。
いつも専門的な内容を整理して解説してくれます。
文部科学省財務省、総合科学技術・イノベーション会議の一次資料の解説として、下記記事がわかりやすくなっています。
中の人独自の視点も見られます。
kakichirashi.hatenadiary.jp


現場の教職員としては、以上2本くらいは読んで、流れを押さえておくと来年度予算について理解が深まり、学内での議論にも乗りやすいと思います。

全体としては、秋のレビュー(行政事業レビュー)などを踏まえて総合科学技術・イノベーション会議や財務省の意見が、ほぼ採用された予算案だと感じました。
文部科学省としては、運営費交付金総額10,971億円を維持したのが自分たちの成果だと思っているのかもしれません。
それを各国立大学法人がどう評価するでしょうか。
それにしても、予算執行調査行政事業レビューでの無言の圧力など、財務省の権力は強大だと感じます。

*1:やはり理系というのは、個人的につい、大手新聞社の文系記者は駄目だと日頃から偏見を持っていることからの思いです。まあ、でも理系の総理大臣であんな感じだったので、単純に理系が良くて文系が悪いわけではないことはわかっています。