彼女の写真を持ち歩く〜恋愛を続けるアート

ベストアルバムを持っている。音楽ではなく、写真のベストアルバム。コンパクトなもので持ち歩くこともしやすい。今はすべての写真がスマホでのデジタル→クラウドになっている。以前、学生時代の頃はコンパクトな安いカメラを持ち歩いてよく撮影していた。当然、恋人の写真は多くなる。今回、部屋の模様替えをした際にアルバムを見なおして、そこから数枚の写真を抜いてベストアルバムに追加した。

http://www.flickr.com/photos/35590362@N02/4937562266
photo by César Poyatos


追加したのは、妻の写真。恋人だった頃、新婚時代のもの。写真を見ると今でも恋して苦しかった頃の気持ちがリアルに感じられます。何だろう?まったく飽きるとか、空気のような存在になるとか、恋人から家族になるとか、そういう感じではないんです。今でも恋している感じ。仕事していても、今何しているのかなあ、とか気になります。一方、妻の方はもしかしたら自分の存在はパパ的なものになってしまっているかもしれません。それはちょっと寂しいことです。

  • 「妻」じゃなくて「彼女」って書こう。

34枚のベストアルバム中、彼女がテーマなのは7枚でした。出会った頃、まだ十代だった写真もあります。阿蘇にデートで行った時、ちょっと先に歩いた彼女を後ろからカメラを構えて、振り返ったところを撮影したもの。見返り美人。紺色のダッフルコートとシンプルな黒髪が初々しさを感じさせます。それからもう18年が経っています。彼女の部屋で撮った接写の写真は、安いコンパクトカメラで撮ったせいか少しピンぼけして大きい瞳と下唇がエロい感じでいいです。
重ねた時間で僕はますます彼女を好きになっています。それは恋ではなくて、愛だみたいな言い方もできそうですが、出会った頃の気持ちとそれほど変化していない気もします。

仕事の休憩時間やバスの待ち時間にスマホを操作せずに彼女の写真を眺めてみるのもいいです。それだけで仕事のやる気も出てきます。僕にとっては、子どもたちより彼女ですね。今は次男が彼女を独占しているので、さすがに嫉妬はしませんが、苦々しくは思っています。
恋愛感情を長く維持するのにも、ちょっとしたコツが必要なんだと思います。コツは、技術であり、artですね。