ロラン・バルトとホットドッグ

平日の休みを利用して、一人で街へ出かけた。
昭和レトロの小さな町をぶらり歩いてみた。
そして、ひさしぶりに古本屋に入った。
学生の頃は、古本屋かCDショップに毎日のように通っていた。
しかし、それも15年以上も前の話だ。
ランダムに、しかし、なんとなくジャンルごとにまとめられて並んでいる棚を一つずつ見ていく。
初めての古本屋なので、慣れない。
また、久しぶりということもあり、おそらくリハビリが必要だ。
それでも30分弱で一通りの棚を見て回り、1冊選んだ。
ロラン・バルト『恋愛のディスクール・断章』みすず書房だ。
おそらく文庫本になっていない。
バルトで最も好きな本の一つ。
それが500円だったので、絶対に買い。
https://www.instagram.com/p/B4BkbFBpODj/
古本屋とか20年ぶりくらいかも20年ぶりのロランバルト古本500円なら買い店主さんが、少し線が引いてあるとのことだったが、鉛筆の薄い線でかえって興味が引かれる

店主さんが、ちょっと書き込みがある、ということだったがノープロブレム。
見てみると、所々シャープペンシルで薄く線が引いてある程度だった。
むしろ、どんな所に、どんな意図で線を引いたのか興味がかきたてられる。
その本を持って、同じ建物内の狭いカフェスペースへ。
一人用のカウンターへ座る。
そこではホットドッグとコーヒーを注文した。
あらびきソーセージでパンはライ麦
これがパンからあふれる大きさで、余計な処理をしていないらしく、肉肉しいジューシーなソーセージだった。
インスタ映えすると思った。
https://www.instagram.com/p/B4Blfdpp-yv/
あらびき #ホットドッグ間違いなく美味しいやつだ

そして、絶対美味しいと思い、その通りおいしかった。
最近、値上げしたということだったが、それでも問題無し。
むしろ今まで350円~という価格でやっていたのが安すぎたのだ。
すばらしい商品には適正+αの料金を払うべきだ。
そうやって世界は少しずつ良くなっていく。
もし最近の日本が終わっているとしたら、それは日本人がサービスに対して適正な代金を払って来なかったからではないか。
この古本屋からカフェの流れ、ホットドッグは、行ったことのないポートランドを思い出した。
そんなイメージ。
その2軒だけで、ちょうど1時間くらいか、それだけの時間を過ごして家に帰った。
街に出たからって、ついでに色んな所へ行ったりしない。
贅沢な時間を過ごして疲れない。
うん、いい休日だった。

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