教育勅語に関する前川喜平元文部科学事務次官の「面従腹背」答弁(萩生田光一さんもその場にいたよ)

萩生田光一さんが文部科学大臣に内定という報道に対して、元文部科学事務次官だった前川喜平さんは下記のようなツイートをしている。


萩生田さんが、教育勅語を信奉しているらしい点を危惧されているようだ。

ところが下記リンクのような国会答弁を見つけてしまった。
miyamoto-net.net
このとき、初等中等教育局長だった前川さんは政府参考人として次のように答弁している。

 教育勅語そのものを、その扱いも含めて戦前のような形で学校教育に取り入れることは、否定されるべきものと考えております。したがいまして、教育勅語そのものを教材として使うということは考えられないところでございます。
 一方で、教育勅語に列挙された徳目の中には今日でも通用するような内容も含まれており、その内容に着目して活用するということについてはあり得るのではないかということでございまして、大臣(下村博文)と同じ趣旨を申し上げたつもりでございます。

びっくりした。
前川さんが教育勅語を肯定した答弁を国会でされているではないか。
で、わかった。
ああ、これが前川さんの座右の銘だった「面従腹背」なんだなあと。
自分が文部科学省にいた時には、時の下村文部科学大臣にたいして従順な振りをして答弁していたということなのだろう?
しかし、これじゃあ、人として信用できない気がするよ。
ぜひ、Twitterでいいから前川さんのエクスキューズを聞いてみたいものである。
ちなみに、この場には、次期文部科学大臣に内定したと報道されている萩生田光一さんもいたようで、興味深い記録である。

それにしても「面従腹背」って便利な言葉だなあ。
みんな文部科学省の事務方トップだった人が堂々と使っているから、使えばいいよ。
何を言っても、後から「あれは面従腹背だった」って言えばいいからね。

で、ちょっと調べたら、産経新聞が7月16日の記事で、前川さんの矛盾をちゃんと指摘していた。
www.sankei.com

それに対して、下記リテラの記事では、前川さんは局長時代に、当時の下村文部科学大臣から無理矢理答弁させられたと主張されている。
lite-ra.com

なるほど。
これを読むと、前川さんに、同情の余地があるかな?
大臣に言われたら、局長の立場では従わざるを得ない?
そういう苦しい立場を経験したなかで座右の銘が「面従腹背」になっていったのかもしれないね。
国家に仕える官僚としてギリギリの闘いだったのかも。

うーむ、最初はやっぱり前川喜平は信用できないな、というスタンスで書き始めたのだが、最後はちょっと前川さんの厳しい立場に感情移入しているな。
難しいね。
調べれば調べるほど、ある人を簡単には全否定できないとわかってくる。
それは安倍晋三首相でも、萩生田光一さんでも同じだ。
だから、これからそれぞれの人が何をするのか、何を発言するのか、注意して丁寧に観察しないといけないと思う。