打率10割を期待される医者のつらさ

子育てを経験すると発熱に対する恐れが低くなります。
38度台は「いつもの熱」です。39度台でもさほど心配はしません。40度を超えても脱水症状に気をつけるぐらいです。
というのは、現在の医学の常識では、

  • 高熱で頭がおかしくなることはない

というのが浸透してくるからです。
頭がおかしくなるのは、高熱のせいではなく、別の原因(脳炎など)があるからです。
決して高熱のせいではありません。
よって、

  • 高熱のみで救急車を呼ぶな

ということになります。
しかし、医者というのはその立場上、なかなか断言したことを言うのは難しいようです。
なぜなら、万一(文字どおり万が一)、脳炎などがあったら「大丈夫ですよ」と断言した医者は、訴えられるかもしれない、と思うからです。
現代の医者は、多かれ少なかれ「訴えられるかもしれない」というリスクを抱えて診察せざるをえない気がしています。
患者と医者双方にとって不幸なことのような気がします。
いかがでしょうか?
言わば現代の医者は、打率10割を求められているようなものです。
イチローですら4割もヒットを打てないのに。
以前、下記↓のようなことを書きました。
断言する医者、しゃべらない医者 - シリアルポップな日々
誤解を与える表現もありましたが、私の今の感覚は医者の方々に同情的です。
医者と患者のコミュニケーションについては、今後もつらつら考えていきたい問題ですね。

発熱していたKくんは、ヘルパンギーナという診断でした。
もう熱は下がって、今はバムとケロの真似をしてドーナツを作るのを手伝っています。