定年男子45歳

『定年男子 定年女子』という本を読んだ。
「45歳からの」とあって、ちょうど自分は45歳、また共著者の一人、大江英樹さんは自分が信用している経済コラムニストの一人だ。
ちなみに「経済コラムニスト」というのは、大江さんがTwitterのプロフィールに書いている自称である。
だから、間違いない。
というか、Twitterされていたんだ。
早速フォローしてみた。
私はいつもフォローすると同時にリストに入れて、その人を数日集中的に追ってみる。

さて、本書は自分の定年、60歳を見越して実用書として読み始めたので、ポメラDM200で引用メモしながら読んだ。
そうすることで自分に知識をインストールするためだ。
本は、ダイソーで200円税別で買った読書台にセットすると、両手が空くのでポメラDM200のキーボードも叩きやすい。
そうやって一つファイルができる。
読了後には、そのテキストファイル読書メモを読み返す。
そうすることでインストールを強化する。
それが自分の勉強法になっている。
さて、肝心の本の内容だが、年金についてはおおむね自分が知っている知識の復習という感じで、介護については知らないことが多かった。
介護だね。
親の介護は突然始まる。
準備は必要だ。
少なくとも知識の準備は今からでもできる。
帰省した時などに親と率直な会話ができるといいのだけれど、我が家はこれが難しい。
これは子どもの時からそういう家庭だったので今更率直な会話をする関係性を作るのは難しい。
それはそれとして、色々工夫することはできる。
たとえばこの『定年男子 定年女子』といった本を読んでいることを話題にすることで、きっかけになるかもしれない。
直球勝負だけじゃないのだ。
それは自分が仕事で意識しているジャブに近い。
他人は誰かから何か言われても動かない。
自分で動かないといけないのだ。
であれば、他人ができるのはジャブを放つぐらい。
ジャブによって、もしかしたら動くかもしれない。
動いたらラッキーぐらい考えている。

時に、自分はExcelで「経済生活設計表」というものを最近作った。
これはあるところからダウンロードしたものだが、将来にわたっての収入支出を計画できるものだ。
家族の年齢、子どもの進学予定などを入れて、収入と支出を概算額で入れていく。
それによっておおまかな見通しが立てられる。
現時点で定年前の3年間で貯蓄累計額が合計600万円のマイナスになることがわかった。
これは大変だ。
他人や親であっても、金を貸したりすることなどやっている場合ではない。
お金を何人たりと貸さないのは自分にとっての誓約=絶対的なコミットメントだ。
この誓約=絶対的なコミットメントというのは、最近読んだ『Think clearly』に書いてあった「道具」の一つだ。
こうやって、読んだ本を接続していく。
とにかく経済生活設計表でマイナス600万円を「見える化」したら、後は具体的なアクションをとるだけだ。

話を定年男子に戻すと、介護については「地域包括支援センター」という言葉を新しく脳内にクリップした。
そうすることで、今後色んな場面でその言葉が出てくれば目に止まるし、その都度、知識を深めていくことになる。
読書は、そうやって言葉のネットワークを独自に作っていく試みでもある。
それは楽しいことなのだ。

また、ポメラDM200で作った読書メモは、ポメラDM200のアップロード機能でOneNoteへアップロードしておけば、スマホでも参照できるデータベースになる。

努力が大事です。自然に友達なんかできませんよ。だって、放っておいたらどんどん魅力がなくなっていくんですから。そうでしょう? 肌も汚くなっていくし、みずぼらしくなっていくし。年をとったら、誰もそんなジジイと付き合いたいなんて思わないですよ。だから、やっぱり努力しないとダメなんです。p182

という大江さんの言葉は小気味よかった。
働くにしろ何にしろ、生涯現役という心構えがないとたぶん定年後、家族に捨てられる。
そういうことだと思う。

共著者の井戸美枝さんがあとがきで書かれていた、「「日本に生まれて、ラッキーな人生だ」と、インドを旅したとき何人もの現地の人に言われました。」という言葉が最後に印象に残った。
Twitterで日本語ばかり読んでいると、日本に生きていることが不幸に思えるが、それっておそらく錯覚だ。
日本に生きて、今のところラッキーなのだ。

正確な知識でもって定年に備えること。
アクションプランは、そのまま使えるわけではないが、必要だとナポレオンも言っていた。
直接、聞いたわけじゃないけどね。
アイゼンハワーも似たようなことを言っていなかったか。
そのために経済生活設計表は必須だし本書は読みやすくて役に立った。
定年の教科書としておすすめだと思う。

定年男子 定年女子 45歳から始める「金持ち老後」入門!

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