大竹伸朗『ビル景』見たよ

熊本市現代美術館で大竹伸朗さんの展覧会『ビル景』を見た。
1,000円で作品は、スケッチなども含めてたくさんあって、お得だよ。
大竹伸朗さんは、『既にそこにあるもの』を何度も読んでいるが、作品を実際に見るのは初めてだ。
写真撮影オーケーなのも、すばらしい。
写真撮影できないのは、個人所有の1点のみだった。
さすがに触れることはできなかったが、大竹伸朗さんは触れること、それによって作品が変化することすら本当は受け入れる気がしている。
触れることにも接続するが、額縁と透明アクリル板?で守られている絵画にはどうしても白けてしまう。
光が反射するからだ。
ので、透明アクリル板が邪魔しない絵に惹かれた。
本気になれば簡単に触れることができるもの。
たとえば「小倉1」。
小倉は自分にとって印象的な街で、どこかはわからないが、その街の一景を描いたもの。
https://www.instagram.com/p/Bw1Nv6-AvXv/
小倉1 #大竹伸朗 #ビル景 小倉は自分にとって印象的な街

とにかく歩き回って、立ち止まって眺めて、気に入った絵は近くから、遠くから何度も眺める。
一番時間をかけたのが、「東京、プエルト・リコ」だった。
英字新聞を貼り付けているが、それは東京の風景だろうか。
なぜプエルト・リコなのか。
プエルト・リコで思い描いた東京の風景ということか。
英字新聞は近づいて見ると、バットマンを見つけることができる。
バットマンを探せ」
右下にある暗いコンビニのような建物と入口から漏れる光。
駐車場に見える線。
バスセンターのように見える箇所。
古い倉庫のような建物。
細長い無数の建物はビル景にしては細すぎないか。
色々。
https://www.instagram.com/p/Bw2DjFvAERz/
#大竹伸朗 #ビル景 一番気になったのが、東京、プエルト・リコかなわかりやすい絵ではあるし、貼り込みもあるし、色々

その他、透明アクリル板が無くて、色んなモノが貼り付けられて、重ねられている作品に惹かれた。
あるいは、裏側。
木箱に書かれた絵画の裏側に回り込んで見ることができた。
「アヴェニューZ」
表より裏側。
これ輸送する時に落ちたりしないんだろうか。
1時間以上、館内を歩き回って、たくさん観察した。
できる限り、解釈はせずにイメージをそのままインプットするイメージで。
インプットであって、記憶しようとはしていない。
おそらくほとんど忘れてしまうだろう。
それでも、残る何かがあるはずだ。
そのわずかな何かがあればいいと思う。

既にそこにあるもの (ちくま文庫)

既にそこにあるもの (ちくま文庫)