進撃の国立大学法人

Shingeki no Kyojin

日本の大学は今まで壁の中での平和を享受していた。
ある日、その平和が壁によって維持されていたことを知った。
それが2004年の国立大学法人化だろう。
壁の外ははリサーチ・ユニバーシティという巨人が支配する世界だった。
さて、法人化以降、壁の外に出ていく調査兵団のようなもので国立大学は東京大学を筆頭に多大な犠牲を払いながら、成果は挙げられずにいた。
ある日、エレン・イェーガーが現れた。
エレンは国立大学でありながら巨人化する能力を持っていた。
「いいから、黙って全部俺に投資しろ!」
という叫びに対して、文部科学省は「選択と集中」政策により、エレンに集中投資することを決めた。
財務省はその方針に賛成した。
とはいえ、壁の中の人類=日本の大学の希望はエレンだけではなかった。
人類最強の男であるリヴァイ兵長を初め、ミカサやアルミンなど多種多様な大学がエレンをサポートした、、、

さて、現実にはエレンは見つかっていない。
選択と集中」政策は、何を選択して、何に集中しているのかさっぱり見えない状況である。

「大学改革」という病――学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する

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