ミュシャ展〜シリアルポップなポスター

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鹿児島市立美術館のミュシャ展に行ってきた。
いつもこういう時は、一通り見て、一番気に入った作品の前で最低30分、じっと作品を見て、頭に焼き付ける、という修行をするのだが、今回は家族と一緒だったので、それは実践せず。
アール・ヌーヴォー
最も気に入ったのは、サラ・ベルナールとの仕事「メディア」だ。
暗黒面、ダークサイドの表現がすばらしく、かっこよかった。
血のついた短剣、蛇のブレスレット、死んだ目。
クリアホルダーを買った。
メディアが無かったので、同じシリーズのジスモンダを選んだ。
これまた美しい。
A4縦半分にデザインされているので、中の書類が見えるのが、意外と実用的だ。
仕事中も美しいものを見ていたい。

ミュシャは、明治の日本にも大きな影響を与えているらしい。
1860年生は、1867年生の夏目漱石の7歳年上だ。
この時代は、いつも夏目漱石を基準に考える。
漱石と言えば、装丁を担当した橋口五葉を思い出すが、直接、ミュシャの影響は見つけられなかった。
どちらかというと、ウィリアム・モリスっぽい。
植物モチーフが感じられる。
漱石は、アール・ヌーボーというより、ラファエル前派だろうか。
ミレイのオフィリアは、『草枕』の重要なモチーフだ。
そして、漱石の作品にはファム・ファタールというモチーフがある。
これは、ミュシャのメディアにも感じられる(というか、サラ・ベルナールの演劇の方か)。
いずれにせよ、同時代感を感じて、おもしろい。

この辺り、素人の考えなので、よろしくおねがいします。
アンディ・ウォーホル好きなのもそうだが、自分は絵画に深みを求めていないことがわかる。
スラブなんとか、とかにあまり興味が無い。
商業デザイン、注文を受けて書かれたポスターの軽み、いわゆるシリアルポップの素晴らしさをミュシャにも感じた。