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澤野雅樹『起死回生の読書!』を読んだよ

挑発的な本でした。読者を挑発している。読了後にさらに進む意欲が湧いてくる。
毎年、一度読むのと良い。

Evernoteにメモをとりながら読んだ。メモしたい箇所が多いので、途中から付箋を付けながら読んだ。そして、後でまとめてEvernoteに入力。その際もパソコンからだと両手がふさがるので、スマホで入力した。左手で本を押さえて、右手でフリック入力する。その方が速い。
ブックスタンドを買おうかな。しかし、書斎という定位置が無いと使いにくい。

早速、カント『永遠平和のために/啓蒙とは何か』を注文した。光文社古典新訳文庫。自分を啓蒙するために。
啓蒙はモラルではなく、エチカ。自分で自分を啓蒙しないといけない。啓蒙は、他人から与えられるものではない。
この本なら、文庫本で本棚に並べておいてもいいかなと。そうすれば、子どもたちも読むかもしれない。そういう本はKindle版ではなく、紙の本で買っておく。子どもが自ら啓蒙する機会を作る。
アメリカの国防長官ジェームズ・マティスも「本が暗い道を照らしてくれる」と発言している。まさしく啓蒙。マッド・ドッグに負けてはいられない。
カントの「理性の公的使用」という言葉で思ったのは、Twitterが正しくそれではないかと。これはちょっと考えてみる。

晩年のミシェル・フーコーに言及している人は信用できる。丹生谷貴志さんなども、素晴らしい文章を書いている。
モラルではなく、エチカ。
スタイルは、自分で選ばないといけない。今、何を読むかも自分で選ばないといけない。その選択の繰り返しが自己を作る。
吉田健一の言葉を思い出した

戦争に反対する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着することである。

各自の生活を自分で美しくしないといけない。
そのためには、独りになること。独りになって、本を読むこと。

たとえば、今、大学業界で流行りのアクティブ・ラーニングも、一人の時間の厚みが無いとつまらないものとなる。対話やコミュニケーション万歳といった風潮はくだらない。大学生はまずは独りで学ぶ必要がある。そのための最適な方法は読書であり、最高の友は本なのだ。そして、どの大学にも立派な図書館があり、学生は自由に利用できるではないか。それを利用して、自分を啓蒙しなければならない。バイトもアクティブ・ラーニングもその後の課題だろう。入学してすぐに流れに流されてサークルに入ってしまうのは、危険だ。独りになり損ねる。
といったことは、澤野さんが書いているのではなくて、本書を読んで自分が考えたこと。

自分を省みると、大学浪人した2年間は、否応なしに独りになった時間だった。その時に、図書館に通って本を読むことを覚えた。1年目は予備校にも通わず、自宅浪人していたので何しろ時間だけはたくさんあった。結果的に2浪してしまい、親には心配とコストをかけさせてしまったが、読書する習慣を身に着けて、一人でいることが苦ではなくなったという意味では貴重な時間だった。「孤独の効用」はある。

地球のリソース不足を解決することができるのは、人的・知的リソースだけなのだ。P67

だから、財務省の連中は、いいから黙ってぜんぶ教育に投資しろ!悲しいことに、絶望的に世界が小さいんだよ、最近の財務省は。
明治維新以降の次の革命があるとしたら、財務省の解体だと思っている。ひょっとしたら文部科学省も不要かもしれない。
高橋是清が「文部省は一国にとりて必ずしも必要欠くべからざる機関にあらず」と言っていたらしい。

大学をどのような場にするのか。図書館をどのように作っていくのか。そういった一人になって自らを啓蒙することができる環境をいかに構築するのか、というのは重要な仕事であると感じた。後は各自、勝手にやるしかないのである。

akizukid.hatenablog.com

起死回生の読書!

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永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)

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