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荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために』を読んだよ〜何か「研究」したくなる本

Eric Hoffer :: An American Odyssey

荒木優太さんの『これからのエリック・ホッファーのために』を読んだ。タイトルで読んだ。
中身は、エリック・ホッファーのことではなく、ホッファーのような日本の「在野研究者」を紹介する本である。
取り上げられた16人、いずれの在野研究者人生もおもしろい。知らなかった研究者もたくさん。読者は自分に合ったスタイルを好きに選べばいい。
読むと、「研究」をしたくなる、刺激的な本だった。自分の場合、問題は何を「研究」するか、である。情熱をかける対象が見当たらない。
まあ、今は興味、関心を多方面に広げておけばいい。その内、何か見つかるかもしれない。私はもう41歳だが、やりたくなったらいつになっても始めることができる。

研究するのに年齢制限など存在しない。それが何歳であったとしても、やりたくなったらやりたいだけやればいい。P108

高群逸枝の章を読んで、子どもは社会全体で守る、というアイデアはいいなと思った。うまい仕組みができないだろうか。国家の単位を夫婦から母子へ変えたらいいと思うが、自民党政権下では難しいだろう。夫婦別姓すら実現できない社会。赤松啓介の複婚制などはもっとラディカルでおもしろい。しかし、これは難しそう。最近、どこかで読んだ記憶があると思ったら、トーマス・セドラチェク『善と悪の経済学』だった↓

性的関係は強力な所有欲を刺激する。P164

こういった人間の情念から解放されないと複婚制は難しいだろうと思う。

自分は書斎やスペースを持たず、妻と子ども三人の家庭持ちであることから、その環境にあった「研究」対象を見つけた方が良さそう。
大学に文系不要論みたいな議論があったが、理系よりは在野でいける可能性は高い。どの大学も自ら学部を潰そうとは思わないだろうけれど、文系学部は国立大学には不要じゃね?と考えている官僚などはいそうな気がする。

どんな夢にも、現実とのネゴシエーションという政治的戦略が求められる。P31

各国立大学にも「政治的戦略」が求められているよね。

住んでいる土地も鹿児島県と東京都に比べると圧倒的に情報環境が不利。しかし、今いる場所でできることを考えればいい。

資料の入手の困難に、地方研究者の悩みがある。P41

発表はブログでもできる。ほぼコストゼロ。

繰り返すが、問題は何をやるかだ。
心得にあったが、細く長く続けられることがいい。長期戦を戦う。粘り強さ、grit グリットを発揮して。情熱大陸を発見できるか。

著者のツッコミが所々入るのもおもしろかった。色んな<あがき>があるという最後の心得も勇気が出る。ロックな感じ。

荒いけれど、投稿する。いや、ブログは荒いから投稿する。

これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得

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