宮崎駿監督『風立ちぬ』の原作ではないのかな?映画を見ていませんが、飛行機設計の話ではなく。調べてみると、堀辰雄の『風立ちぬ』も映画に組み込んでいるみたいですね。
ほとんどストーリーの無い小説でした。しかし、不思議と退屈しない文章でした。しかも読みやすい日本語で書かれています。古い小説でありながらスラスラ読むことができます。自分の性質として風景描写の類は退屈して読み飛ばすことが多いのですが、『風立ちぬ』の描写は読みやすくて退屈もしませんでした。
不思議な小説です。
山間部の避暑地で読書三昧みたいな休暇をとっている時に読むとよさそうです。こういう小説はワインを飲むように味わえばいいのかもしれません。近代文学研究のような解釈は野暮ってものでしょう。サラリーマン生活が終わってから、また読みたいものです。
Kindleで0円だからこそ読んだ小説です。青空文庫とKindleは近代文学の名作を実際読むハードルを下げてくれていると思います。読んでみると面白い近代文学はたくさんありそうです。
- 作者: 堀辰雄
- 発売日: 2012/09/13
- メディア: Kindle版
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