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谷川浩司『集中力』を読んだよ〜人生はオリンピックではない

Kindle版の谷川浩司『集中力」を読みました。角川書店のセールで購入。280円でした。安いですよね。場所もとらない。Paperwhiteは読書を変えました。


「変化」することは善いこと

谷川会長は、二十代にもっと変化が必要だったかも、という意味のことを書かれています。勝っていたために変化することに積極的ではなかったという自覚のようです*1。このことは、梅原大吾さんの考え方を思い出させます。正しい努力は変化すること、という考え方(『勝ち続ける意志力』)。また、実績を残してもバッティングフォームを変化し続けるイチロー選手。固定したスタイルをもたない羽生善治さん。谷川さんは羽生さんのことを意識しているのかもしれません。
プロゴルファーの尾崎将司選手が全盛期の頃に愛用していたクラブを新しいものに代えたエピソードを谷川さんは驚いています。そして、調子の良い時こそ、新しい試みをしなきゃいけないと書かれています。調子のよい時はやる気もプラス思考も十分にあるから変化に対応しやすいからですね。しかし、自分のスタイルができあがってしまうとなかなか自分でそれを壊すような冒険はしにくい。ところがやがてそのスタイルも通用しなくなります。その時に勝てなくなって焦っても時既に遅し、ということになりかねません。イチロー選手や羽生さんが優れているのは、その点だと思います。

長期戦を戦うために

勝負事では常に勝つわけにはいきません。勝ちにこだわっても仕方がない。谷川さんでも通算で二勝一敗ペースです。三回に一回は負ける。たとえばイチロー選手だと10打席に7打席は凡退する。失敗の方が多いわけです。だから、ここでも梅原大吾さんが言うように、勝負になるべく拘泥しないようにした方がいい。勝利よりは日々の発見の方がうれしい、という面に集中する。これもまた長く勝ち続けるための方法でしょう。
つまり、「集中力」というタイトルでありながら、谷川浩司さんも長く「勝ち続ける」方法をとってきたんだろうと思います。最近、A級を陥落してしまいましたが、おそらく本人はそれほど拘泥していないだろうと想像します。毎日、地味にサラリーマンとして戦い続けている一般人である自分には、B級1組での谷川さんの戦いの方が注目です。

  • 長く戦い続けるために変化すること

最近の読書はすべてそこに通じている気がします。
ソチオリンピックが始まりました。4年に1回のオリンピックに重みを置き過ぎるとどうしても悲壮感が漂います。そんなスポーツが楽しいものであり得るでしょうか。オリンピックで結果を出すためにも、逆にオリンピックにこだわり過ぎないところで戦うコツがあった方がいいような気がします。

その他

同じシリーズで羽生善治さんの本もあります。しかし、羽生さんの本はみんな読むから読まなくていいと思います。

谷川さんが40歳前にして書かれた本。というわけで今の自分と同じ年齢になります。四十代で大切なのは勝負への気迫であり、それを支える気力だということ。確かにそう感じます。
気力が無いとサラリーマンとして働き続けることも大変です。不惑に向けていかに気力を維持するかは自分にとってのテーマですね。とりあえずは、今の仕事そのものに打ち込むことが近道だと思います。気持ちが折れそうになることは多々あるんですけど。そこをいかにしのぐか。

集中力 (角川oneテーマ21)

集中力 (角川oneテーマ21)

*1:29歳の時に四冠