井上和幸『係長・主任のルール』はおもしろかった

仕事が忙しいので、読書メモやそれをブログにアップすることは止めようと考えていました。ただ本を読むだけでいい。それで自分の中にインストールされた分で十分だと。
しかし、『係長・主任のルール』はおもしろかったので、付箋が結局複数ついてしまいました。
それをレバレッジメモとして、書こうと。書くことで自分の中にインストールすることを目的としています。

リクルート出身者らしい空気がありました。

先日読んだ『主任・係長の教科書』は本当に教科書でした。読む順番としてはよかったと思います。

レバレッジメモ

係長になってまずやるべきは、チームメンバーとしっかり人間関係を築くこと
前のめりに注意して
信頼が一番大事

EQ理論→「人は理屈で説得され、感情で動く」

「ありがとう。君たちがいて助かるよ」という「頼るリーダー」
実務については、メンバーの方が詳しいことが多い
教えてもらいながらやる

村上憲郎→大枠で理解する。frame of reference
細部にこだわらない

まず自分自身が仕事にのめり込むこと
仕事100%じゃないと家に帰っても楽しくない

上司の言葉をそのまま伝えない
上司の命令であっても、自分のものとして腹に入れてから「決断」してメンバーに伝える

供給不足の「ほめる」側に回る
みんなほめられたい
ほめる人は少ない
ほめた方が得

一生忘れられないフォロー
ここぞのタイミングでの一つの声掛け
見城徹幻冬舎

ワークもライフも100%以上の意識
ワークをセーブしてライフの充実もない
リーダーたちはオンとオフの区別が無い

「大きな石」をまずスケジュールに入れる(『7つの習慣』)

自分との約束を絶対に破らない
社交辞令は不要
誰かと後日、また会いたいと思ったら、その場でアポイントをとってしまう

そのアクションは自然か?
あたりまえか?
道理に沿っているか?
ということに先入観をもたずに向き合う

数字に強ければだまされない
事実と数字に徹する

「わかりません」と言わない
仮説を自分なりに考え尽くしてやってみる

PL損益計算書は、重要な順にならんでいる
国立大学法人会計基準では企業会計と順番が違う意味

相手の状況を理解しようという「愛」
→部下の理解や行動を理解しよう

仕事はたかが高級なゲームにすぎない

自分の中に入れるものの質に意識的になる
何を食べるか?
どんな情報をインストールするか?
誰とつき合うか?
どんな本を読むか?

Googleカレンダーほぼ日手帳
予定、スケジューリングはGoogleカレンダー
確定したらほぼ日手帳に記入→実績の日記になる

元気だから笑うのではない
笑うから元気になる
活気があるから人が集まる
上の立場になるほど、愛嬌力は重要度を増していく
表情を意識的にコントロールする
作り笑いでも口角を上げることで副交感神経がアップするらしい

小笹芳央リンクアンドモチベーション
過去、他人、感情は変えられない
未来、自分、行動は変えられる
『7つの習慣』でのインサイド・アウト
コントロールできることに集中する

時間にルーズだと自分と相手のツキを奪う

好きだからのめりこめる
時間を忘れるような仕事が自分を育てる
ライフワークになる

他人と比較しないことが自分を強くしてツキを呼ぶ
欠点をオープンにする

捨てることで空いたスペースに新しい機会が入ってくる
書類もタスクも

見えないところを片付けて去ることで、その清浄感がツキを呼ぶ

あら探しする人は、

  • 優しく無視する
  • 前向きな本来業務に、常に目を向けさせる

「なるほど。ところで、あの件は、、、」

エベレスト級の山へ「登頂」することではなく「無事下山する」ことを目標とすることで生き残り続けるツキを呼ぶ

万全の体力を蓄える
睡眠
規則正しい生活
健康
運動→とりあえず散歩程度から
→歩いて通勤

苫米地英人
「時間は未来から現在、過去へと流れている」
過去もその解釈によって変えられる
あまちゃん」も「WOMAN」もそういったドラマだった気がします。
経験は誰にでも十分にある、その活かし方

君子終日乾乾
躍龍

クランボルツ
「ハップンスタンス(計画的偶然性)理論」
キャリアの8割は予想外の偶発的な出来事によって決定される
長期的なキャリアプランはあまり意味が無い

結果としてしか、人脈は得ることができない
人脈作りを目的とするのは愚か

本業以外のコミュニティ
弱い紐帯の強さ」

積極的な不満
降りかかってくる課題、難題、問題はそれが発生しうる人にしか起らない
要するに身の丈にあった問題しか発生しない
「おお!ついに俺も、このレベルの課題を背負えるまでになったか!」
ベジータフリーザが現れる度に喜びを感じる孫悟空みたいに

人は次の三つから学ぶ

  1. 体験

今までもっとも時間とお金をかけてきたものにもっと費やす
自分は「本」だね

リトリートRetreat
退却、撤退、後退、隠居、避難
日常生活から離れた一人の時間
自分を見つめ直す

型を発見して、方程式化して、チームで使う
フォーマット化

会社に「貸し」を作ろう
「アキヅキ商店」として会社と契約

自分のチームを改善できずに逃げ出すな

ファミリーマネジメントとの兼ね合い

しかし、この本の仕事術は、ファミリーマネジメント的には厳しいところもあります。仕事100%というのが著者の基本的な考え方のようです。また、これはリクルートの社風のような感じもします。
100%ワークで100%ファミリーというあり方が成立するかどうか。なかなかその両方を手に入れている人は少ない気がします。この点、サイボウズの青野社長には期待するところです。
とはいえ、リクルート出身者の方々の本はおもしろい、外れが少ない気がします。
あるいは、仕事100%でやった方が実は家庭にもいい影響があるのかもしれません。仕事に余裕があって、早く帰ることのできた時期は、かえって豊富な時間を持て余して妻や子どもに優しくなかったような気もします。

あたりまえだけどなかなかできない 係長・主任のルール (アスカビジネス)

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