国立大学法人にとって国は大株主みたいなものか

国立大学法人は国から出資を受けているわけですよね?
この辺曖昧な知識でどんどん書きますが、出資を受けているということは、国立大学法人によって国は言わば大株主になります。そうなると国から色々言われるのは当然ですね。
あるいは、企業にとってのメインバンクみたいなものかもしれません。であれば、経営陣に銀行から役員が送り込まれるように、文部科学省からキャリア官僚が事務局などに送られることも当然受け入れるべきことなのかもしれません。
つまり、国立大学法人もIR活動が必要だと思えばいいでしょう。
大株主を説得するビジョンとそれを通す「政治」力が必要ですね。

国立大学病院の扱い

国立大学病院は、「地域医療の最後の砦」をたぶん自負しています。
となれば、国立大学の中の一部局という扱いではなく、国全体で国立大学病院をどう配置するかのグランドデザインを考えてほしいところです。国立大学法人同士を競争させるのはよいことだと思いますが、国立大学病院を競争させることは全体としてよいことではないと思います。あえて誤解されそうな言い方すれば、国立大学病院は「護送船団方式」でいいのではないでしょうか。医療は社会のインフラ、土台です。そこは競争ではなく国家の全体像の中で基礎として考えてもらいたいところです。

国立大学財務・経営センター

先日の事業仕分けでほとんどの事業が「廃止」判定されてしまった国立大学財務・経営センターですが、施設費貸付事業について仕分け人の意見では、「ファイナンスに関し、各大学の自立化を促進」というものでした。これも、国全体で国立大学病院をデザインすればナンセンスな話で、資金調達はまとめてやった方がコストが低くていいのでは? 各国立大学法人の自立化を促し、競争させるのはよいことですが、国立大学病院は競争させるより協力した方が全体として患者さん、つまり国民にとって利益になるような気がします。
そのために財務・経営センターは必要というのが、私の意見です。
それでこういう意見を説得力あるものにするためには、数値化したデータが必要ということなんでしょうが、、、

豊田長康・国立大学財務・経営センター理事長

国立大学関係者(教員・職員)は、豊田理事長のブログおよびツイッターをフォローしてはどうでしょうか。生の情報が手軽に手に入ります。
ブログはRSS登録して、ツイッターはフォローする。
そもそもRSSリーダーツイッターを使っていなければ、、、
ちょっとの工夫なんですよね。ちょっとアンテナを高く伸ばせば東京の大学にいなくてもいくらでも情報は手に入れることができます。それをなかなかしない。もったいないことです。



参考
国立大学財務・経営センターの豊田長康理事長のブログです。
大学病院と財務経営センターのグランドデザインを国民にわかりやすく描くことが喫緊の課題 - ある医療系大学長のつぼやき(「ある地方大学元学長のつぼやき」後継版)