春日武彦+穂村弘「人生問題集」を読んだよ

副鼻腔炎によるものと思われる発熱→微熱の中、春日武彦穂村弘の対談集「人生問題集」をおもしろく読んだ。
例によって、付箋紙をぺたぺた貼りながら読んだのだが、体調不良の状況で書き写すのが面倒だ。

穂村さんだって、春日先生だって、社会にうまく適応できていないというところをよく話しているが、パッと見、春日先生は医者で奥さんいるし、穂村さんだって今や物書きとして生計をたて奥さんもいる、となると「勝ち組」なんじゃねーの、と言われそうだ。
そうなのである。本当の「負け組」の言葉は、ブログを丁寧に読むぐらいでしか拾えない。
いや、ブログを更新できる環境を持っているだけマシじゃん、ブログを書くことができるだけましじゃん、などと下を見出すときりがなくなるのである。

おそらく穂村さんも春日先生も「言葉」によって救われたのであって、それは僕もそうだと思う。
34歳、独身、童貞にならずに済んだのは「言葉」をとにかくたくさん集めた時期があったからで、それが1993年、自宅浪人をしていて暇をもてあまして図書館に通っていた時期から翌1994年代々木ゼミナール現代思想にかぶれていた時期なのである。
暇をもてあましてパチンコに走らずに図書館に走ってよかったと思う。

つまり「言葉」があって、変に高い理想を持たなければ、恋愛においてまず重要な「1勝」をあげることはさほど難しくないんじゃないか、ということだ。
で、これはたぶん穂村さんが言っていたことだが、「0勝3敗だとかなりきついが、3勝23敗だと負けがそれほどこたえない」という意味で1勝目が重要です。
1勝目を理想の美人を狙うなんて無謀です。
ある種の「言葉」を集めていればチャンスはめぐってくるのでそのチャンスを貪欲につかんでみればいいと思います。
恋人をつくるために大切なこと - シリアルポップな日々
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春日先生が、

  • 手帳に書きとめようとすると途端に甘美なことは起こらなくなる

ということを言っていて、それを考えています。
僕は甘美なことが大好きだからです。
福田和也「甘美な人生」とか繰り返し読みます。

巻末の「煩悩108リスト」は自分版をcheck*padに作ってみます。公開できるようであれば公開してみようかな。

人生問題集

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