なぜ僕はひきこもりにならなかったのか?

  • 1993年 大学浪人1年目 自宅浪人

この年は、僕がひきこもりになってもおかしくない年だったと思う。
家族には心配をかけた。
ひきこもりの条件は整っていた。

  • 働いていないが毎日の食事には困らない
  • 先の見通しが見えにくい

でも、僕はひきこもらなかった。
なんでだろう?
特に1993年、その年の2〜3月に大学受験に失敗した僕は、予備校に通うことを固辞し、自宅浪人を選んだ当時、「ひきこもり」という用語はなかった、そのせいでひきこもらなかったかもしれない。
焦りとか、苛立ちとかあって、それを抱えたまま自宅で勉強することも、ひきこもることもできず、よく外出していた。
外出するといっても、お金もないのでよく通っていたのが図書館だった。
そこで僕は、読書の習慣を身につけたのだった。
受験に関係ない現代文学、現代思想の本を中心に読んでいて、結果二浪することになってしまうのだが、さらにその先、代ゼミでの急激な成績アップ、学生時代の人脈形成、新聞社受験の筆記の強さ、国家2種受験の合格などには役に立ったと思っている。

自宅にはインターネットもゲームもなかった。
それが幸いしたかもしれない。
自宅にいても時間が潰せず、内面の焦りとか苛立ちを紛らすことはできなかったのだ。
それで仕方なく外出してふらふらしていた。
図書館で本を借りて読む、という習慣ができたのは本当にラッキーだった。
そのおかげで僕は大学受験に潰されずに今、定職につけているんだと思う。