雨の一日にWEATHER REPORTを聴く

雨が朝から降り続いていて一日中家の中にいてしないそうな土曜日は、フィッシュマンズの「WEATHER REPORT」を聴きます。雨に、涙や失恋などの人情をからめずに歌っているポップソングはそんなにたくさんあるわけじゃありません。人情歌、つまり広い意味での「演歌」は私には不要です。バッドボーイ、つまり不良っぽいヒップホップ系の人々が時折臆面もなく歌う母への愛情歌が苦手です。
で「WEATHER REPORT」を含んだアルバム「宇宙 日本 世田谷」にはそんな人情がほとんど含まれていなくて心地よく聴くことができます。歌詞だけ読むとラブソングなんだけれど、佐藤伸治のボーカルとアルバムタイトル通りに宇宙から世田谷に落ちてきたような音で全く人情味に欠けたすばらしいアンチラブソングになっている気がします。
「宇宙 日本 世田谷」には、人間と関係のない季節や空気感をもった音がつまっています。「POKKA POKKA」は春の暖かい日で「WEATHER REPORT」は春の雨の日、「WALKING IN THE RHYTHM」は真夏の夜、「DAYDREAM」は夏の終わりの夕方、、、といったところでしょうか。