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『リスボン大地震』を読んで色々と考えたよ~独裁者カルヴァーリョによる首都直下型地震からの復興

能登半島地震があったからニコラス・シュラディ『リスボン大地震』を読んだのは間違いない。 遠方の首都直下型地震の歴史から学ぶことがありそうな気がした。 思いついたことは、Twitterにツイートした。 それを振り返りながら下記を書く。 リスボン地震 リ…

白取春彦さんは中原中也を読んでいるか→石井一男の「ソリチュードの生活」

白取春彦『「愛」するための哲学』と中原中也詩集を並行して読んでいて発見した。 否何れとさへそれはいふことの出来ぬもの! 手短に、時に説明したくなるとはいふものの、 説明なぞ出来ぬものでこそあれ、我が生は生くるに値ひするものと信ずる それよ現実…

親業で鬱を脱構築する~近藤康太郎『三行で撃つ』

親だけではない、夫としても、仕事でも、役に立っていない感が強くて、日々、つらい。 ♫Amazon Music の「ポストロック」というステーション 上も下も「役に立たない」 不眠もつらい。 寝不足のため、昼休みは無印良品のネックピローが欠かせない。 パワーナ…

バフェットとスウェンセンがシンクロしたので書いておく

並行して読んでいたバフェット本とエール大学(イェール大学って表記は好きではない)のスウェンセンの本が同じ時期の同じ状況を書いていたのを同じタイミングで読んだので、おもしろいから書いておく。 『バフェットからの手紙 第5版』と『イェール大学流…

前田裕二『メモの魔力』の熱量に圧倒される

見開きでノートを使う。 貧乏性だからそれが難しい。 そこでダイアログノートを活用する。 小さいノートであれば、貧乏性の自分でも見開きで使える。 また、ダイアログノートは上下左右のページの中心点がわかるから四分割しやすい。 それも前田裕二さんの『…

樺沢紫苑『ストレスフリー超大全』は一家に一冊あってもいいな

樺沢紫苑さんの『ストレスフリー超大全』を読んだ。 これ、家庭の医学のように一冊あればいいなと思った。 基本的で機能する情報がまとまっている。以下は私の読書メモであり、正確な引用ではなかったりするので注意。 「→」は私のコメント、読みながら接続…

1%の努力メモ

ひろゆき(西村博之)さんの『1%の努力』を読んだ。 以下は読書メモを元にしたもの。「レールを外れる人生」の練習 →これなかなかできない。 →ソロキャンプにはまったり、トレイルランニング始めるというのは、レールを外れるってことだと思う。 「働かな…

鈴木祐『最高の体調』読書メモ~山ほどの実践と学び

この4連休で、鈴木祐『最高の体調』を読了した。最近は読書しながら、ポメラDM200でメモをとっている。 手書きより速い、そして検索機能が便利。 ポメラだとテキストファイルなのでデータ容量も軽い。 その読書メモをポメラからはてなブログの下書きアドレ…

可能性の罠~アドラー心理学

昔から、勉強をしないのは、勉強しないことで勉強すれば俺はできると自分の可能性を維持できるからだと考えていた。 つまり、必死に勉強して大学受験に失敗してしまうと、勉強しても駄目なんだと全否定されると思い込んで、じゃあ勉強しなければ結果として大…

新型コロナウイルスに対して野家啓一『科学哲学への招待』

新型コロナウイルス騒動について考えていたら、ちょうど読んでいた野家啓一さんの『科学哲学への招待』が接続した。たとえば、国民の多くが専門家の言葉を信用せず、ワイドショーが起用する「専門家?」の言葉を信じてしまうのは、東日本大震災及び福島第一…

自分をアホと認識

町田康『しらふで生きる』をアルコールをたしなみながら読んだ。 前半、ちょっと同工異曲の内容が続いて停滞したが、途中からビジネス書のように役立つ記述が増えてきた。 実は、お酒を止めたいと本書を手にとっても、なんでかよくわからんが、自分はお酒を…

オープンネガティブ〜『メンタル・タフネス』を読んだよ

ジム・レーヤー『メンタル・タフネス ストレスで強くなる』を読了した。 購入して、しばらく読んで、あれ?と思ったら、ジム・レーヤーは他の本をすでに読んでいた。 もう、記憶が曖昧になっている。 それでもいい。 繰り返し読むことで、メンタルがタフにな…

明治の表象空間を読み始めて

図書館で松浦寿輝『明治の表象空間』を借りてきた。 幸田露伴について書かれているので読みたくなったのだ。 それにしても分厚い。 幸田露伴は555頁からだ、その554頁までは何が書いてあるのだろう。 確か松浦さんは東京大学の教授だったかと思うが、よくこ…

Think clearly〜みんな引きこもって読書しようぜ

『Think clearly』という本を読んだ。 流行っているっぽい。 装丁も流行りっぽい。 本書には、52個の思考の道具がおさめられている。 SFの9割はクズで、その他のジャンルも9割はクズだとしたら、52個のうち、自分に合って真に使えるのは5個ぐらいだろうか…

定年男子45歳

『定年男子 定年女子』という本を読んだ。 「45歳からの」とあって、ちょうど自分は45歳、また共著者の一人、大江英樹さんは自分が信用している経済コラムニストの一人だ。 ちなみに「経済コラムニスト」というのは、大江さんがTwitterのプロフィールに書い…

鍋焼きうどんと時代設定~五重塔③

幸田露伴『五重塔』を読む3回目。 出張があったりしてなかなか進まない。 其十 十兵衛の「やむにやまれぬ心」(八重の桜)が描かれる。 私は、綾瀬はるかさんが美しかった大河ドラマ『八重の桜』の確か2回目、やむにやまれぬ心というキーワードが心に残り…

幸田露伴『五重塔』を丁寧に脱線しつつ読む①

幸田露伴『五重塔』を読み始めた。 青空文庫があり、Kindle版も0円で読むことができる。 しかし!この日本語は、もはや普通には読めない。 今回は、そこを読み飛ばさずに、一語一語、おさえながら読んでみるとどうなるか、というスローリーディングの試みを…

仕事の文書を文章として書くこと〜田中泰延『読みたいように、書けばいい。』

田中泰延さんの『読みたいように、書けばいい。』のブログ記事2回目である。前回は、脱線して長くなったので、とりあえず切断して投稿した。 ざっと1,800字くらいだ。 今回は、別に前回を読んでいなくても問題ない。田中さんは、文書と文章の違いについて書…

読書と脱線〜田中泰延『読みたいことを、書けばい』

田中泰延『読みたいことを、書けばいい。』を2020年になって、ようやく読み始めた。そもそも自分は本書を読みもせずに田中泰延さんのことを知って、おもしろいと思い、インタビュー記事やTwitterなどを眺めて、フォローして、山本一郎さんの酷い記事をきっか…

辻田真佐憲『文部省の研究』を読む

辻田真佐憲『文部省の研究』を読了した。 文部省の歴史がこんなにおもしろいとは。 面従腹背 前川喜平さんの面従腹背も、三流官庁である文部省の伝統的でギリギリの戦い方なのかもしれない。 面従腹背の人の本も読んでみないといけないと思った。 日教組は嫌…

マンガーは自分にとっての勝手にメンター〜『完全なる投資家の頭の中』

トレン・グリフィン『完全なる投資家の頭の中』を読了した。 マンガーはめちゃくちゃおもしろい。 だから、本書も一気に読了した。 本当に自分がおもしろい本は、一気に読むのだと思った。 一方、Kindleに入っているが、なかなか読み進めない本は、興味が薄…

ショーペンハウアー『幸福について』を読んだよ

ショーペンハウアー『幸福について』を読んだ。 椎名林檎に出会って以来、幸福論を思考の中心に設定している自分にとっては、タイトルで読むべきだと思った。Kindle版で読み、たくさんの箇所をハイライトして、読了後、再度読み返した。 読み返す時に、ハイ…

『時間術大全』を読んだよ〜時間術ライフハックの決定版

ジェイク・ナップとジョン・ゼラツキーによる『時間術大全』は、時間術に関するライフハック本の決定版という感じだ。 現実的な方法が多く紹介されている。 しかし、本書の戦術すべてを実践する必要はない。 自分なりに取捨選択してカスタマイズすればいいの…

山井太『スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』を読んだよ

アウトドアのブランド「スノーピーク」のトップである山井太さんが書かれた『スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』(以下「スノーピーク本」)を読んだ。 「山井太」を「やまいとおる」と読むことが、いつまで経っても覚えられない。 「太」…

どうやって組織を変えるか、それが問題だ〜沢渡あまね『仕事ごっこ』

沢渡あまねさんの『仕事ごっこ』を読了。 本書によれば、仕事ごっことは、すでに無意味となったり仕事や慣習、仕事のための仕事という定義となる。 正確な定義は本書を当たってもらえるといい。たとえば社内資料は体裁を気にすること無いと私も思うが、そこ…

【修正及び追記】ゴビノーについて~仲正昌樹『悪の全体主義』

仲正昌樹さん(以下、仲正)の『悪の全体主義』を読んで、すぐ福田和也さん(以下、福田)の『奇妙な廃墟』を読み返した。 ゴビノーについて、確認したかったからだ。 前書で仲正はゴビノーに簡単に触れている。 こうした状況に対応するかのように、フランス…

林修先生の本が自己啓発本として使えると思った~『いつやるの?今でしょ!』

林修さんの『いつやるの?今でしょ!』を読了した。 ブレイク後に書かれた本で、ちょっと時間が経過している。 しかし、読むと自己啓発本として機能的だった。 まず、挨拶は誰にでも平等にしよう、という教えがあって、そのことについて道徳的な教えではなく…

ロラン・バルトとホットドッグ

平日の休みを利用して、一人で街へ出かけた。 昭和レトロの小さな町をぶらり歩いてみた。 そして、ひさしぶりに古本屋に入った。 学生の頃は、古本屋かCDショップに毎日のように通っていた。 しかし、それも15年以上も前の話だ。 ランダムに、しかし、なんと…

ベイビーステップ~『マネジャーの最も大切な仕事』

テレサ・アマビール、スティーブン・クレイマー『マネジャーの最も大切な仕事』を読了した。 最近流行りのタイトルではない。 あまり売れていないのではないか。 でも、よい本だった。 通勤時間など、仕事のスキマ時間で少しずつ読んだ、そして、実践してい…

冨島佑允『投資と金融がわかりたい人のためのファイナンス理論入門』が勉強になる本だった

いきなり本書を読んでもちんぷんかんぷんかもしれない。 本書は、元々、水瀬ケンイチさんや山崎元さんの本を読んでいて、実際につみたてNISAやiDeCoなどを実践している人が読むと、その理論的なところが深く理解できるようになっている。 自分にとっては、勉…